集団の不和を招くために
女を「贄にする」という最悪事件が
繰り返し起こされるのですが、
徒党の男に襲われた《ひとりの女性》の尊厳に関し
巨匠の出した回答が見事だ……
弱者が酷い目に遭う話を描くなとは言わないが
作家が何を主張したいのかは問われるのだ。
まだ第一部すら半分以上残っているとはいえ
おそらく物語中屈指で美しい場面が
描かれているのであろう第6巻ですが、
彼らの前途に永い幸福などやってこないことは
予想がつく、それでも生き抜くことを選択するのだ。
以下、感想です。