『カムイ伝全集』第一部第6巻

 

集団の不和を招くために

女を「贄にする」という最悪事件が

繰り返し起こされるのですが、

徒党の男に襲われた《ひとりの女性》の尊厳に関し

巨匠の出した回答が見事だ……

 

弱者が酷い目に遭う話を描くなとは言わないが

作家が何を主張したいのかは問われるのだ。

 

まだ第一部すら半分以上残っているとはいえ

おそらく物語中屈指で美しい場面が

描かれているのであろう第6巻ですが、

彼らの前途に永い幸福などやってこないことは

予想がつく、それでも生き抜くことを選択するのだ。

 

以下、感想です。

 

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