『猿の惑星』シリーズ最新作。
アンディ・サーキス演ずる
シーザーを主人公としたシリーズの
数百年後という続編にあたりますが
数世代を経た結果、シーザーたちの物語は
歪んでしまっており、知らなくても無問題。
むしろ知らないほうが楽しめそう(メンタル的に)。
一番最初の作品に寄せた「王国」の地形デザインや
エイプたちを含め生き物のCG、
人間文明が滅んだ先の世界観などは
見ごたえがあったのではないでしょうか?
英雄譚としての構成はとてもシンプルで
キャラクターも定型であったため
物語としての奥行きが広がっていくのは
続編企画次第といえましょう(三部作やるのか?)
アンディ・サーキス版が
大のお気に入りになった個体向きの
作品ではなかったな~と
前置きではやんわり表現にとどめますが
ほめるポイントは終わってますので
自分のための文章へと続けます。
(ノリはドハゴジや炎の王国の記事に近い)
私が素敵だな、美しいなと受け取ったものたちが
別媒体企画で、続編企画で、そぎおとされていくの
何回味わえばよいのだろう。
なるべく情報を得て回避に徹するのみですが
波長の合う受け手も作り手も貴重なのですよね。
歴史が正確に伝わらないのも
伝承が歪んでいくのも当然のことではありますが
伝わらなくとも残るものはある、という余韻すら
全てなくなった世界をまざまざと見せられたことで、
シーザーたちが守りたかった世界は
もうどこにもないんだなあ、寂しいなあ、と
泣きたい気分になりました。ファンには勧めない作品ですね。
以下、感想です。