『青のフラッグ』第44話

 

ここ最近の展開については、毎回の感想を

マストドンのほうで書き散らしていたのですが

いや、明らかに字数足りてないな……ということで

ブログでやることにしました。

 

作品の題材が題材につき

自身のセクシャリティー話なども混ざります。

ご了承ください。

 

一応、自分の持っている属性ですが

対物性愛者、非性愛者、他者は気にしませんが

自分を性的対象者とする人間への性嫌悪有、

未婚、30代独身女性となります。

肉体の性別変更願望なし、Xジェンダーではない。

 

リアル生活でのカミングアウトはほぼしておりません。

私自身、多数派の性質を「把握」できても「理解」はできないので

相互理解を求める必要はないと思っている。

社会的な動きについては否定しませんけれど。

 

嘘をつくのは慣れているので平気だけど

どの相手にどの嘘をついてきたのかをちゃんと覚えて

長年ふるまえるほどの擬態能力はないので

付き合いを長く・深く続けていく人間関係を

作りたいとは基本的に考えておりません。

孤独死まっしぐらなので早く自死制度欲しいよねー。

 

作中に「同じ」属性の人物はいないんじゃないかな。

いたらごめんね、でもメインじゃなさそうだしね。

 

最新話はこちらから。

 

以下、ネタバレです。

 

 

 

 

ここまで内心の思いを言語化できて

口頭でぶつけ合いをできる高校生は

いないぞ……創作だぞ……と思いながらも

じっくり読ませていただきました。

 

前回でも思いましたが

それぞれにとって大事なことをぶつけ合っているので

互いの地雷を踏み抜きあう全面戦争にしかならないのですが

特定の誰かが正しい・間違っているということではない。

 

作中の人物はみんな若いし。そもそも年を取ったからといって

自分の意見と違う人がそこにいても

自身が「否定」されているわけではない、というように

納得できる人間ばかりではないですしねー。

 

引きがそっち来たか……!!ということで

真澄ちゃんがアウティングさせられるような

状況にならねば良いのだが……と

はらはらしております。来月遠いねえ……

 

キャラクターごとに細かく感想のつもりが

ケンスケくんの項目がすんげー長くなってしまったので

ラストにまわしました。

 

 

☆シンゴ

前回でもあったやりとりでしたが

太一くんへの謝罪が嬉しかったです。

当事者なのにおいてけぼり感が、太一くんすごいものな……

それは二葉ちゃんにも言えることであったりしますが。

 

「感情自体に善悪はない。誰かにとって

都合のいい感情と都合が悪い感情というだけ」のくだりは

至言なので、この子本当に高校生かな……とは思ったりします。

 

今回はケンスケくん側に配慮する意見を出しておりましたが

あくまでも一般論と受け止められるものであって。

彼の「意見」がどこにあるのかについては

次回描かれるのでしょうかね……ちょっと怖いかも。

 

 

☆サヤ&祥子

過去のマミちゃんの周りの女の子たちは

なんかこうあれな感じだったので

(KAITOさんの描く「女子」の嫌な面はリアルで怖いぞ)

高校の友人組はいい関係なんだなあ、と

嬉しくなったのが前回でした。

 

サヤちゃんの「ちゃんと理解できてることなんてあるの?」

祥子さんの「気持ち悪いのはあなたであってトーマじゃない」

というあたりは好きです。「嫌い」についての話は

シンゴくん派なのですけどね。

 

学校の近しくない人々がトーマくんを

「消費」している面が強調されているので

友人として彼のセクシャリティーを擁護する

という役割はうまいですね。

 

とはいえ女性にとって、男性の同性愛者は

自分の性別を性的対象としないという点で

あまり脅威ではないというのが大きいのだよなあ。

だから性的加害を加えてこない、わけはないのですが。

 

多分、彼女たちも渦中の人物が

「女性を恋愛対象とする女性」だったら話が

変わってくるのだろう……と思っていたら

あの引きだったので。さてどうなるのやら。

 

 

☆マミ

この作品を読み始めたきっかけが

マミちゃんの中学生時代の話がすごいと

評判になっていたことからだったので

彼女の視線が一番寄り添いやすいかもしれないです。

性格や行動は全然違うのだがな。

 

マミちゃんは好きな人の恋愛対象性別については

あまりショックを受けてなさそうなのが

結構しんどいなあ、と思ってしまいます。

自分の望んでいた「女性扱い」について

トーマに突き放されたのはショックだったでしょうけれど。

 

あの衝突がなければ、あの後色々な話をして

いい「友人」になれたのかもしれないのに……

いや、まだ可能性は残されていますよね!?

 

二葉ちゃんに寄り添う言葉が名言ぞろいで

対人関係でちゃんと自分を主張して傷ついて涙した

女の子なだけあるなあ、すごいなあ、と思いました。

 

ふう……みんな早く大人になって楽しくお茶できる関係に

なってくれたらいいのに(現実逃避)。

 

 

☆二葉

ちゃんと渦中の人物だよ!?と

心配になってしまう二葉ちゃん。

前回のあの女子集団の発言は

むごかったのでなあ……

 

彼女の最後の発言については

おお、すごい引き来たなあ!!と

あせってしまっているのですが。

 

トーマくんの太一くんへの想いについては

・気づかなくて申し訳なかった

・私がいなかったなら

・これからもできるなら今まで通りに

というような気持ちを示しているようなので。

 

真澄ちゃんに対しても、彼女としては「仮定」でしかなくても

誠実な答えを見せてくれるんじゃないかなあ……と

淡い期待をしております。

 

太一くんの気持ちに寄り添えているのだから

今後も二人は大丈夫だと思うんだけどね。

好きなヘテロカップルだから、色々思ってしまうのだった。

 

 

☆真澄

ここで……!自分が恋愛対象に思っている女の子に

大事な友人だと思っていた同性の人物が

自分に恋愛対象として好きだと告げてきたら

どう思うのか……が来てしまうのが残酷だなあ、と。

 

過去に彼氏さんが何人もいたこともあり

二葉ちゃんとしては全く予想外でしか

ないのでしょうけれど。

 

当人は心臓止まりそうになっているのでは。

この後にちゃんと失恋するとしても、なんかこうあまり

傷跡が深くならないような方向になってほしいですね……

 

 

☆ケンスケ

立ち聞きは不可抗力なので仕方ないとはいえ

その場で殴り込みをかけた行為に対して

私は否定派ですが、彼の考え方自体には否定的ではないです。

 

一番大きな理由は、シンゴくんが言っていた内容と同じで

「自分が嫌だと感じてしまう気持ち」まで

自分は気にしないと主張する他者に

否定されていいわけではありませんから。

 

まあ自分が表明した「嫌い」自体は

否定されていいわけではないが

その表明を受け取った他者が

どう行動するかについては

こちらに決定権はない、というところまで

わかっていればいいんじゃないかと。

 

彼の男女差に対する姿勢は

高校生だから仕方ないとはいえトランスジェンダーとか

そのあたりの認知甘いなと思いますが

彼にできる範囲で取る行動としては

ものすごく誠実なものですし。

 

正直、プライベートゾーンや生理のくだりは感心しました。

体格の恵まれている男性としては立派な態度だと思う。

痴漢に遭遇したことがある発言も

がたいがいいのであっさりと納得しました。

全ての人間が性的対象に加害するわけではないが

過去がきっかけで警戒対象となることは、主に女性性あるあるですし。

 

ただこのへんの境界があいまいなので仕方ないとはいえ

「性的対象」として認識することと

「性的加害」を加えることは全く違う、と断言できないのが

人間のつらいとこだなと思ったりしています。

 

私は恋愛対象に性的感情を抱くことがないので

理解できないという気持ちを

彼のように「気持ち悪い」と表現するならば

ぶっちゃけ、異性愛者も同性愛者も両性愛者も、

すべて平等に気持ち悪いですし。

 

実際には私のような非性愛者や無性愛者が混じっているとはいえ

「恋愛感情には性愛感情が含まれる」ことが多数派である以上

恋愛に性愛が含まれるとみなし、警戒せざるを得ないのが現実です。

 

我ながら多数派に対し、ひでえ差別心向けてるなとは思いますが

こっちはさんざん、その感情は恋愛ではないだの

友愛や家族愛を勘違いしているだの

本当の恋愛を知らないからだ・いつかわかるだろうだの

失礼発言を向けられておりますしね。最後はもはや呪いだと思ってる。

 

当人たちがすばらしいと満足してるなら

他者に「押し付ける」必要はないはずなんですけどね。

自分が辛いからですか?宗教ですか?と

冷たい視線を向けざるを得ないですわ。

 

ケンスケくん、初手はかなり誤ったなあ、と思いますけれど

5人でのやりとり(とはいえ太一くんほぼ黙ってたから4人か?)や

この後の3人でのやりとり、またマミちゃんたちとのやりとりを経て

最後にどのような選択を選ぶのか、気になっております。

 

「よりによって」の先に続けようとした言葉について

ちゃんと話してほしいとは個人的には思っていますけれど!!

太一くんを貶める気持ちから出た言葉なのでは?と

予想できうる言葉でしたしね。流れからして。

好きな人を否定されれば同性愛者関係なく手を上げるだろうさ。