『エクソシストを堕とせない』

 

原作・フカヤマますく、作画・有馬あるまの作品、既刊7巻。

 

Web媒体で追いかけてますが

ヒロインのイムリが登場して以降では

「4番目」に戦う魔王さんのお話を全部見まして

物語がどういう着地になるにせよ、書いておこうかと。

 

まずは単行本収録分まで。

以下、感想です。

 

 

 

人類史上最強のエクソシストである少年と

魔王に命じられ彼の弱体化を図る悪魔の少女との

恋愛バトルもの……という表現で良いのか?

 

現代舞台ということで

戦う女性陣が魅力的だったり

特定属性を貶める言説に対しても

「キャラ」が批判的にふるまえる、というあたりは

強みとなっているのですけれど。

 

同じく現代舞台であるが故に

たった一人の「男の子」を贄とし

虐待教育を施してきた過去があり、かつ

「積極的」に断罪しない選択を現在進行形にて

キリスト教会が行っているのがやはりきつい。

(まあ現実を見れば……ではあるんですけどねん)

 

男の子も異性から性的虐待をされるし

そしてトラウマと自身の欲求は別……というあたりは

もっと丁寧にケアしないといけないはずでしたが。

 

長年放置して傷口が化膿したあたりで

色欲魔王さんが乗り込んでくるという展開は

アニメでは見たくないよねえ~。

 

センセイの執着対象が、子ども時代に

生き別れた「男の子」ということもあり

対女性の関係構築が「粗雑」なのは1話時点で明らかで

イムリさんがたとえ「ふつうの女の子」でも

神父くんは決壊したとは思うのであるよ。

 

☆☆☆

 

正直、神父くんが戦う人では「ない」ので

人類の命運とかほっぽといて←イムリさんと

昼はおいしいごはん食べて、色んな場所に行って

夜は色んなお話して、くんずほんれする()のが

「幸福」だとは思ってたんだよね……幸福とは???

 

最近、功利主義の入門書籍に目を通していて

個人を押しつぶしてまで全体幸福を追求してどうするんだ、

そんな世界は滅ぼしてしまえ!!という過激思考なのを

(正確には人類社会、地球生命体は強いから大丈夫)

再確認してしまったということもありましてね……

 

わりと天秤を「個人」側を傾けるのに

躊躇はないほうなのです。己の存在価値云々となると

あんまり人間社会に重きを置いていないので。

しかしこれを選べるのもある種の「強み」なんだよなあ。

 

神父くんが執着する「人間」「動物」がいれば

まだよかったのですけれど

生き物が逃げていく性質では厳しかったよな~。

ぶっちゃけ蛇でもよかったんだ……

 

出てくる脇役おばけさんたちが

みんなキュート属性なので好きです。

人造だろうと生き物である限り生存権は!ある!!

 

とはいえ好きな魔王さんが今のところ

嫉妬・リヴァイアサンと

憤怒・サタンだけなので

怠惰と傲慢にはがんばってほしい←