『うる星やつら』復刻BOX Vol.1

 

高橋留美子の作品、1-9巻収録。

 

実家に初版が鎮座しておりますし

買うか迷ってましたが、やはり購入。

 

どこにもバーコードついてない仕様が

素晴らしすぎる!!そして中身が初版なので

一巻には池上遼一、楳図かずお、村上もとかの

見開きカットが入っている!!!

 

子ども時代(さすがに小学生ではあった)に

読んでるからか、自分で思ってるより

大好き作品なんだなあ。

 

以下、感想です。

 

 

 

★1巻

伝説の始まりですね!

銀色の印刷が印象に残っておりました。

 

しかし新人さんとしてはものすごくうまいのだが

まだキャラクターが固まってないからか

キャラ話としては面白くない……

どたばたコメディとしては面白いけど。

 

この巻だと一番最後に収録されている話が

ラムちゃんの爆発料理といーかげんさという

魅力が出てくるので一番好きです。

 

 

★2巻

私の推しの、おユキちゃんが登場する巻です!

しばらく出番ないけど……

うる星は日本の妖怪が

宇宙人として登場するのが楽しいのだ。

 

留美子さん、大怪獣お好きですね!という

片鱗がはっきりと出てくる

卵のエピソードが素敵である。

出てきた世界はちっとも素敵じゃねえが。

 

しのぶちゃんがあたるくんに風呂場をのぞかれる事件にて

示す二人の反応がものすごく「正しい」。

少年マンガでこれ描ける人、いまだに少ないんじゃなかろうか。

 

ギャグ表現の一種とはいえ

あたるくんには心の性別概念通用しないの

すげーよな。男でも女でも「女が好き」なんだぜ。

 

クラマ姫の一族の風習の

「一夜の契り」は昔から気になっていて

卵生だったり、多産だったり、ハチアリみたいに

相手の精子をずっと保存できるのかなとか

色々考えていたものです。宇宙人だしねえ。

 

 

★3巻

とんちき歴史ものが始まるのも

この巻からですね!

義経さんが白土キャラかな???という

美形ぶりであるよ。

 

面堂くんが登場する連載開始期からが

ラムちゃんとあたるくんの距離感が定まったため

キャラ話として抜群に面白いのです。

 

占い、セーラー服の普通の女の子、

おと子ちゃん(乙女ちゃん認識である)、というように

毎週毎週、すごい話が出てくるのですよね~。

 

 

★4巻

面堂くんは「くらいよせまいよこわいよ」回にて

キャラが完成された感がありますね!

あたるくんと同じくらいのアホとは確定していたものの。

 

この巻は巨大イモムシが登場する

イモちゃん回激推しです!!

おそらく2色カラー原稿であろうし

複製原画は言い値で買うが需要がない()

 

ラムちゃんは宇宙人だからなのか本人の性格なのか

(幼なじみ組の様子からするとほぼ後者ですね)

ゲテモノさんたちに偏見がない女の子なのが

お気に入りポイントなんだろうな。

 

ちなみにあたるくんは日記の回に代表されるように

変態行為に対し制裁を受けるタイプなので

生まれる前の作品認識しつつ、大好きカプである。

 

人形回やデート回も好きです。

もうかわいいことは認めてるのだな。

 

 

★5巻

保健室の先生としてサクラさん登場。

この頃にはキャラが固まってますな!

 

男子も女子も3サイズ聞いてくるの

すごく良いです。バランス……

女の子だって気になるものは気になるとはいえ

性別理由にセクハラ免除とはならんのだ!!

 

ラムちゃんのてきとーぶりが

事件を巻き起こす回がすごく好きです。

メカは!優秀なのに!!

 

海の一連話はどれも面白いのですが

傑作はやはり「マンナンライス」でしょう!

サクラ先生の強靭な胃袋と体型変化のなさと

重量変化のすべてがうらやましい!!(ほんとか??)

 

 

★6巻

学校に入り浸っていたラムちゃんが

ついに友引高校生に!!学年憂慮は

宇宙人だからなのか年齢が理由なのか謎ですが

おそらくは前者だな……

 

この時代だと父兄の皆さまは

ふつーに和服ですのう……

ラムちゃんのお母さんの

ドレスも素敵ですわ。

 

突然の白土忍者ごっこが始まる

かえでちゃんたちの回も好きです。

しかし続くランちゃん回が

強烈なのであった!!

 

演劇祭にてめちゃくちゃな

時代劇を進める話も良いですね。

ラムちゃんが三蔵さまになっているのだ!

お似合いなのだ!!

 

 

★7巻

冒頭のちびっこ時代のお話が

ほほえましいと言えるのか

えぐいと言えるのか、二人の女の子の

断絶をくっきり浮かばせている回である。

 

ランちゃんのように女の子を

「がんばって」いる女の子からすれば

ラムちゃんのようにてきとーでちゃっかりしているのに

なぜか好かれるタイプは嫌だろうなあ……

 

弁天、おユキちゃんを含めた

あの幼なじみ4人組のバランスは

結構ホラーだったりしますよのう。

ラムちゃんがいなかったら瓦解する印象。

 

テンちゃんがやってきた回にて

ラムちゃんが晴着を着ているの

すごく好きです。なじんでおる!!

(あの両親がわりとひでー親なこともあるが)

 

テンちゃんのデートプランを見ると

前の職場の通勤ルートには

ピンク映画館があったことを思い出すのです。

あの堂々としているところは好ましいが。

 

花屋のおねーさん、わりと変な人だったな。

るーみっくには変な人がふつーにいるのが

心地よいのであった。

 

テンちゃんに押しかけ女房する女の子のお話は

マセガキは子ども時代からマセガキである!!

感があるので良いのです。

 

 

★8巻

謎の猫姉さんの回は

未だにオチが不思議なのですが

きっと猫のユキさんのほうが

若かったのでしょうね……

 

るーみっく顔の恐竜時代

行ってみたいですね~。

平安時代ごっこの回も好きです。

とんちき時代劇は良い……

 

本が実体化する回は

お姉さんが誰だったのかも含め

楽しさ抜群ですね!

ビーナスの誕生をすけべえ目的で

鑑賞するのはとても正しいのである。

 

 

★9巻

テンちゃんおかし事件が

入っている回です!

つばめがペンギンになったり

ミドリムシたちが大怪獣になったりする……

 

ラムちゃん見合い回は

キャラクターデザインの募集が

あったんでしょうねえ。

皆さま気合い入ってるのでよい。

 

あたるくんの一方的な叫びに対し

おまえがわるい!とすかさず突っ込まれる

バランスの良さ……

 

☆☆☆

 

キャラクターが固まって以降は

どの回も好みは分かれるものの面白いし

基本的にぬぼっとした顔の人外無双状態が

守られている作品世界なので

毎号アンケート入れるよなあ……

 

新谷さんがイラスト集にて

『ふたり鷹』は『タッチ』をかわしたことはあるが

『うる星やつら』は抜かせなかった、と語るので

爆笑してしまったのであった。

 

いや、私は新谷作品大好きではあるが

当時生まれててもアンケートの順番そうするよ……

生まれる前も生まれてからも

平和な人外話が貴重すぎるので……

 

台詞が変更になってるかどうかは

コロナ禍前であれば年末に調べてみたかったのですが

まあ数年後かな……次のBOXも楽しみです!