『青のフラッグ』第54話

 

先日、無事最終回を迎えました!

最終巻は6月発売とのことで

こちらも無事出ますように……

大手でも何があるかわからない世の中なので。

 

プライベートがごたごたしていたので

時間がかかってしまいましたが

記事公開です。最終話はこちらから。

 

以下、ネタバレです。

 

 

 

みんな幸せそうでよかったな……

 

こちらの世界は2020年に疫病なんて

来なかったんだな←

みたいな目線になってしまうので(汗)

 

数字を名前に持つ、十代の三人の物語は

ほぼ前回の話で完結していると思ったので

エピローグとしては満足いく内容でした。

二葉ちゃんのウエディングドレス

すんげーかわいい、ふわふわ。

 

気がかりだったのは真澄ちゃんのことだったのですが

二葉ちゃんに「ふられる」前に

彼女は彼女の大切なパートナーさんを

見つけたようで、そこはとても安心しました。

 

真澄ちゃんの「旦那」さん、多分「シスジェンダー」の

「ヘテロセクシャル」ではなさそうなのだけど

なんとなく二葉ちゃんに似ている人なので

そこは好みが変わらないのだねえ……となるなど。

真澄ちゃんの言う所属うんぬんについては後ほど。

 

トーマくんの現在の苗字が「一ノ瀬」であることや

最後の太一くんとトーマくんのやりとりからして

「同性愛者」同士のパートナー制度を利用できる地域で

「パートナー」になっているということでいいのですよね。

 

この着地について「過程」を見たかったという

感想を抱く方も、すごくわかるのですが。

 

最初に書いたように私は「三人の物語」として

読んでいる読者だったので

(そして似た者同士のヘテロ高校生カップルかわええ目線)

ひとまず『青のフラッグ』というタイトルの

物語は、ここで完結でいいのだと思います。

 

いつか作者さんが別のタイトルの物語で

描いてくれるかもしれないし描かないかもしれない。

もし続きが出たら、おそらくは読むけれど

「三人の物語」ほどには熱意を持たないだろうとも。

 

真澄ちゃんは所属の話をしておりましたけれど

セクシャルマイノリティーの立つ場所は

ゆらがないものと、変化していくもの

両方の性質を備えていると思うのです。

 

だから十代の関係性で完結しなかったことを

私はセクシャルマイノリティーの一読者として

すごく嬉しく思っています(まあヘテロカップルのまま

ゴールインではなく、スタートするところも見てみたかったが

それこそ「二次創作」でやることだよね)。

 

そしてものすごく失礼なことを言うと

太一くんとトーマくんが「パートナー」を

今後解消する可能性だってあるわけです。

人生はじーさんになるまで、何が起こるかわからんので。

 

それでも今はこの関係を選んでいて

そこに他者の思惑は一切入る余地がないのだ

という描き方は、とても美しいと思いました。

他者は「結果」しか基本的に見ることができませんし。

 

たかが創作、されど創作。

描く側の覚悟と責任についても

考えてしまう昨今ではありますが

一つの物語を見届けられたことを

幸運に思います。6月が楽しみですね。