『水神の生贄』

 

藤間麗の作品、全11巻。

 

生贄と書いて「はなよめ」と読みますが

水神にささげられてしまった少女と

欲しくもないのに与えられた水神とが

永い時をかけて愛を育むお話でした。

 

以下、感想です。

 

 

 

幼少期に「神隠し」に逢ってしまった

主人公が一度帰還する、現代パートが

挟まるのがとてもよかったのですけれど

そこにつながるのか~!!という

最後の謎解きがよかったのです。

 

古代の幼なじみくんがずっと「いい人」どまりで

神の愛にも最初に気づいてしまったところで

もう勝負は決まってしまったんだな……

 

読んでいてちょっと気になっていたのは

闇の神さんのパートって

盛り上げ要因として挟んだのかな?

あたりなのですけれど、ちゃんと

つながっていくお話でほっとしました。

 

主人公が水神の存在を認識したことで

「人」としての器が与えられた、と受け止めたので

二人で共に生きて行けるだろうエンドですね。