レジェンダリー怪獣祭で気になっている人間描写について

 

タイトルが固っ苦しいのですが

ちょっとそれ以外のタイトルが思いつかず(汗)

いっそ無題でもいい気がしましたがやめました。

 

現在公開中の『ジュラシック・ワールド』は

人外好きの私にとってはとても好きな作品で

おそらく10回鑑賞はいけるのでは踏んでいるのですが

パニック場面の中ではひとつだけ「これは長い」と

現実に戻ってしまうところがありまして。

 

おまけに気になる場面はそこだけでもなく。

(そして私にとってはそちらのほうが大問題)

 

『パシフィック・リム』『GODZILLA』と

三年連続でモンスター怪獣パニック映画の

夏祭りに参加しているのですが

この三作品、重なる要素がいくつかあることもあり

どうしても比較してしまうのですね。

 

ささっと結論を出してしまいますと

女性・子どもを初めとする人間への不愉快描写の少なさ・快適さは

パシフィック・リム ≧ ゴジラ >>>

ジュラシック・ワールド >>>>> 昔の主流パニック映画

の順番に感じています、ということの裏付けを

長めに書いているだけの文章です。

他作品含め批判内容を載せています。

 

完璧な映画作品はそうそう存在しないので

(だからこそ傑作と評価され盛り上がる)

こういうところ気にしないでおけば

すっっごく楽しいんですよ!の整理作業です。

 

 

感想記事でも書いているのですが

『ジュラシック・ワールド』のパニック描写で

うわあ、長い……と現実に引き戻されてしまうのは次です。

 

・兄弟の子守を任されていた女性が

 プテラノドンに襲われている場面

翼竜たちの場面自体はなつかしの『鳥』を思い出しましたし

なぜ劇中で襲ってくるのかもまあ理解はできます。

水中で狩りをできることは知っています。

問題だと思っているのは、作っている側に対してです。

(なのでプテラノドンに対しては酷い役振られたね、と感想をつけました)

 

パニックモンスター怪獣映画においては

暗黙のお約束とも呼べる「人間への特定描写」がいくつか存在してきました。

・カップルでいちゃいちゃしていると襲われるとか

・脇男性は即死なのに、女性は執拗に襲われるとか

・なぜかヒーロー役がさっそうと助けにくるとか

・子どもだけの場面で執拗に襲われるとか

・なぜかヒーロー役がさっそうと助けにくるとか(二回目)

 

結局それらの描写は特定属性を持ち上げるためにしか使われてませんし

私はそのお約束に従わなくとも作品を面白くできると

子どもの頃から感じていたのですが

それらを面白いと認識し採用する大人はたくさんいました。

 

ただ、はっきりしているのは。

私と同じ作品群を見て育ったであろう方々が

制作者となった最近では、それらのお約束は

修正・破棄されているということです。

 

身もふたもない表現をしますと
私が昨年『GODZILLA』を台湾の映画館で初めて見て感じたのは

「不愉快要素を排したスピルバーグってこんなに快適なんだ!!」

ということでしたし。

 

『ジュラシック・ワールド』のパニック場面も

長い直接描写はほぼ回避されています。

(なのでプテラノドンだけが不満・爆)

実際、パニック残酷場面が少ない、怖くない

という感想も出ている模様ですし。

 

現代の作品を見てそれでもひっかかる部分を

未来の創り手たちは修正していくのだと思います。

同じテーマ・筋の物語が紀元前の昔から語られ続けているのは

おそらくここがポイントなのでしょうね。

ほとんどの物語は紀元前に出てしまっているのですから。

 

☆☆☆

 

『ジュラシック・ワールド』の不愉快場面の要は

「恐竜を兵器利用しようとする軍人たち」にあります。

あれはまるで『パシフィック・リム』の侵略者側の考え方です。

 

義勇軍要素が強く、人種・性別関係なく一致団結して戦う

スター・ウォーズ的な描かれ方をしていた『パシフィック・リム』。

正規軍要素が強く、それぞれの役割を果たす

スター・トレック的な描かれ方をしていた『ゴジラ』。

どちらも軍隊に注目した場合、とても良い仕上がりの作品だったので

この差は大きいです(そもそも物語の性質が違いますし・笑)。

脱線しますが『GODZILLA』世界の人間たちについて

「無能」という意見が散見されたのは

「無力」の間違いではないのか?と思っていました。

あの作品に出てくる人々はみな誠実に役目に務めていて

(冒頭、まるで働きアリに見えるように撮影してある場面が要かと)

そこまで非難されるほど酷かったのか?と。

 

元々『ジュラシック・パーク』シリーズ自体が

一度絶滅した恐竜を蘇らせるという

危うさを備えている作品なので

兵器利用・軍人の活躍もいずれあるだろうとは思っていましたが。

 

でもいざ目の当たりにするとすごく不愉快だし

こいつらさっさと死ね!!!としか思わない(爆)

 

今作のラプトルが人間を襲う場面が全く怖くないのは

物語の組み立てからいって彼女たちの襲撃が正当行為と

私が認識してしまうからなのでしょうね。

とはいえ目の前に来たら怖いし全力で抵抗しますが(汗)

 

同じ理由で新種もあまり怖くないのです、てかかわいそうあの子。

次回作も進められているということなので

おそらく今作で持ち出された遺伝子たちが

悪用される可能性が高いのでしょう。

 

できることなら胸くそ悪い人間こと軍人がメインターゲットで

パニックバトルを繰り広げてほしいものです。

……でもそれってもしかしなくても『エイリアン2(エイリアンズ)』??

 

以上、自分の中の整理でありました。

楽しい部分をめいっぱい楽しもうと思います。