平成ガメラ三部作、第2作目。
私のなかでは、この作品がベストです。
これを劇場で観られたのは幸運でしたね。
以下、ネタバレです。
※19.07.04に加筆・修正※
放送されたものについて。
すごく映像がきれいでした!夜の場面がとても素敵です。
ただこの作品も台詞が遠いです。全然聞こえません~。
効果音や音楽は大きくなっているので、音量調節が難しい……
☆☆☆
今回は第2作ということで、説明無用でどんどん物語が進みます。
どんどん与えられる情報に、これからどうなるんだろう?
とわくわくしながら観られます。
人間が最善を尽くして、どうしようもなくなったときに
主役の怪獣が敵怪獣を倒してくれる。
これが正しい怪獣映画だ!と思います。
だから人間ドラマは大事なのですよ!!
個人的には北大の獣医学部の教授が
養老さんなのがツボです。はまり役すぎますね!
実際に戦争をする、という話になると
嫌な気分になってしまうのですが(女子供の扱いが決まっているから)
軍服はすぐれたデザインが多いと思います。あくまで「デザイン」ですが。
まあそれを着て平時を考えれば「大量殺人」をしないといけないので
せめてデザインだけでもかっこよくないとね、情けないよね。
それにしても電磁波を敵とみなすレギオンが
今の日本に飛来したらどうなるんでしょう?
列車に乗っていた人の全員が助からなかったんじゃないかな?
☆☆☆
怪獣の話にうつります。
ガメちゃんはこの作品で「かわいい」から脱却します。
正面から見てもかっこよくなりますね。男前です。
でも三作目では、凶悪面になってます。
なのでこの作品までのガメちゃんが好きです。
敵役として出てくるレギオンはとっても魅力的!
この生物はアリをイメージするとわかりやすいです。
小型レギオンと大型レギオンと、草体は
働きアリと女王アリと、ハキリアリのきのこになりますよね。
昆虫好きにはたまらない設定なんじゃないでしょうか?
甲虫のごとく、表面が乾燥しているところがポイントです。
あと大型レギオンはとっても強いのです。
攻撃技も防御技も破壊力ばつぐん。
全て奪われた時の最終兵器発動もすばらしい。
今まできれいな青い目だったのが真っ赤になるのは
王蟲かな?とも思うのですけれど。
結局ガメちゃんは究極の技を使わないと
レギオンを倒すことが出来なかったのですよね。
だからレギオンが平成ガメラ最強だと思っております。
この技については三作目で説明があるのですが
簡単にいうと悟空の元気玉です。
脚本がパトレイバーの人ということもあって
『ガメラ2』はほぼアニメ・マンガの作劇になっております。
仙台消滅の場面なんて『AKIRA』ですもん。
☆☆☆
さて第3作目の記事を書く予定はないです。
前二作までの正統怪獣映画のおもかげの全くない
オカルトホラー映画にしあがっておりますので
辛口のみになってしまうのです。
物語の柱が、怪獣を憎み怨念の魔女と化した少女。
少女は悪魔の子を復讐のために育て上げる。
成長した悪魔は対価として少女を求める。
という気持ち悪い構造になっておりますしね……
あとこの作品で、それまでごまかしてきた
アニメ・マンガ・特撮オタクの
気持ち悪さが露呈している感もあるので
平成ガメラ関係者・信者にはあまり近寄りたくないという
私情もかなり入ってしまうのです。ふう。