『舞姫 テレプシコーラ』第2部第3巻

 

発売です!

 

「双葉ちゃん倒れてる!」から

「ローザンヌがんばろう!」まででしたね。

「千花ちゃん助けて!」で終わってなくてよかったです。

 

おっかけ感想日記はスタートしておりますが、再読の感想。

以下ネタバレです。

 

※19.06.14に加筆・修正※

 

 

 

山岸さんの、この極められた線が本当にすばらしい。

まわりにこびない、飾る必要のない線。ただ対象だけに向き合う線。

ここまで来ると、もう芸術の領域ですね。

機会があれば、生で見たいですね~。たぶん石化します(笑)

 

表紙がとっても素敵です!なんて豪華な衣装なのv v

これは千花ちゃんかな。

中には「ラ・バヤデール」のイラストなど。

ケントくんのジェームズのヴァリエーションが入ってなくて残念!

持ってるからいいんですけどね。

 

さてクラシックのレッスンです。

六花ちゃんの「ジェンツァーノ…」がとにかくかわいいv v

本当に衣装が見えるよ~、すごいよ六花ちゃん。

講師の方に、この振り付けではだめ、と言われたときの

ちょっち涙ぐみとかすごくわかりますね。

 

舞ちゃんのフォローがうれしいです。

この子は環境次第で、すごく能力がのびそうな気がします。

六花ちゃんのレオタードを断る強さとか

終わったんだから楽しめば?というゆとりなどが.

まわりのすごいものをどんどん吸収していってほしいなぁ。

 

さてさて問題のローラのスワニルダです、ふふふ。

身体能力がすごすぎる~。

でも衣装着たらちゃんとスワニルダなんでしょうね。

この場面でローラ=空美ちゃんの図式がはっきり見えたのですよね。

このときの六花ちゃんの思考には、立ち読みでおいおいおいと思いました。

 

空美ちゃんがどんな過酷な環境にいたのか。

ボンビー?とか六花ちゃんは説明してましたけど

そんな生易しいもんじゃない。

あの環境であそこまで身体能力が伸びたことが

彼女の身体の特別さを物語っています。

髪の毛のぼさぼさ具合とか、どうみても栄養失調でしょう。

いつもおなかすかせてるような感じですもん。

バレエレッスンのしごきとかもう……空美ちゃんかわいそうでした。

 

加えて精神的なダメージ。女性性と子ども時代の全否定。

……本当に空美ちゃん、バレエ好きだったんだなぁ

こんな環境でよく踊れるよ(泣)

 

やはり空美ちゃんの才能に気づいた人が介入して

生まれや名前を変えることが出来たんじゃないかと思いますね。

あんな仕事をやらされたら、実名で表舞台には出たくないでしょう。

まわりのせいですけどね!!(怒)

整形に関しては、私はありえないと思います。

 

まず髪の毛は、環境改善で変わる。顔の輪郭などは変わっていない。

まつげなども変化するでしょう。メイクかもしれないですけどね。

空美ちゃん鼻ペチャ、などと六花ちゃんはのたまっておりますが

そんなに鼻の高さが変わったように見えませんけど。

顔全体の印象で変わって見えるものですからね。

 

山岸さんの作品では「青青の時代」の年齢不詳の日女子さんに

ちゃんと科学的根拠がついていたりするのでね。

整形とか……そんなに簡単に話は進みませんよ~(にやり)

 

六花ちゃんのコンテンポラリー素敵です~v v

私は初めて見たとき、技と共にきらきらと印象が変わって

回り舞台かメリーゴーラウンドのようだと思いました。

ケントくんの「万華鏡」とのほめ言葉に、よっしゃあとなりましたよ(笑)

それでいて、ローラの動きには連続性があるのですよね。

大波、寄せては返す波、その通りだと思います。

同じ振り付けでも、みんな違って見えるのですよね。

 

次の日の六花ちゃんの行動には、開いた口がふさがらん……

薬を用法以上に服用するとか、やめなさい。なにを考えているの!

風邪が悪化したのは、どう見てもこのせいですよね。

水かぶるとか、こら~やめなさ~いの行動の連続……

 

六花ちゃんの「ジゼル」のインプロヴィゼーション。

本当にこの子はすごいですよ。

これはマイムだ、踊りとは言えない!という発想などが。

小学生の時から六花ちゃんは考えて踊る子でしたものね~、

 

幼少期から鍛えていないと、この方面の才能はのびないんだろうな。

これはすごい、と見抜いて、さっそうと出てくるローラもすばらしい。

というか、六花ちゃんこんな風に踊りたかったのね……

全然違って見えるんですけど~、でもちゃんと「不安」の表現です。

 

第1部を読んだときに、六花ちゃんの振り付けで空美ちゃんが踊ったら

世界最強だねということも、母と話しておりました。

この二人が互いに向き合って

世界を制する日がいつか来るといいなぁ、と思います。

 

☆☆☆

 

この巻は菅野先生の「がんばろう!」で終わっているのですけど。

結果は……ふふっなのですよね(これは複雑な笑いです)

山岸さん、本当に容赦ないんですものね~。

今一番楽しんで読んでいる作品なので、これからも楽しみですv v