『ムーミンパパ海へいく』

 

いつのまにかミイが

ムーミン一家の養女に

なっておりました~。

 

ムーミンシリーズの中で

最も重苦しいエピソードなので

再読でも時間がかかってしまった。

 

以下、感想です。

 

 

 

ムーミン谷での暮らしに慣れきってしまい

「することがなくなった」と感じた

ムーミンパパが、一家を新天地に

連れていくお話なのですけれど。

 

上記のめんどくさい動機にて

灯台のある島への移住が始まるので

パパだけではなく、ママもムーミンも

どこかしら不安なまま日々を過ごすという

怖いエピソードになっております。

彼らの本来の魅力が消え失せている。

 

ああミイは例外です。

彼女はどこにいても、自分の

やりたいことをわかっている子なので!

 

灯台守のいなくなった島に暮らす謎の漁師や

一家を追いかけてきたモランの存在が

物語のスパイスであり、ともしびとなりますが

静かに進行する要素なのでやはり暗い。

 

落ち着かない日々の中では

個人の有する性格も長所もかき消されて

みんなしんどくなってしまう、というのは

作者の戦争体験によるものなのでしょうね~。