完結を想定していたからか
しっとりとした締めの多い読切集。
以下、感想です。
★読切「揚げ川ツキ場漁の巻」
ウグイの産卵床=ツキ場を
人工的に作って漁をするお話。
大地震により鉱山当局の
ヘドロ池が決壊してしまい、
魚がいなくなってしまった
友人のゆかりの川を救うべく
自主的に禁じた漁をする、という
采配が上手いのですね~。
★読切「摺り鉢池のカミソリウオの巻」
三平くんが大岩魚の秘境に挑んでいたら
謎の魚が登場するお話。
創意工夫のかたまりである三平くんは
熊をも襲うカミソリウオに
果敢に挑戦するのですが
近くのトンネル工事のハッパが
湖の底を抜いてしまい、釣れずじまいというオチ。
イワナが変形した新種では?という
推測でお話はしっとり終わるのでした。
★読切「鮒供養の日の巻」
以前も登場した釣り好き和尚さんの
建てた鮒供養塔を訪れた
ある親子と交流するお話。
大学受験競争の雰囲気が
ありありと出ているキャラ造形だ……
一平じいちゃんのお話も
三平くんたちのゴミ拾い行動も良き。