『転生悪女の黒歴史』第12巻

 

ついにあのキャラが!

という最後の引きではあるのですが。

 

物語を補強するための過去編が

(単体で見れば好きなお話ではある)

これまでの積み重ねに対して

大きな矛盾となっているのが残念かな。

 

以下、感想です。

 

 

 

今までの描写からするとギノフォードと

(佐藤さん転生前)過去イアナ嬢の間には

そんなに長い接触がないぐらいの印象で。

 

実の祖母が亡くなるような大事件が

あった場合、ギノフォードが

(佐藤さん転生後)イアナ嬢に対し

あの態度でいられるというのは

過去改変が突然あったのか!?(メタ視点なら正しい)

ぐらい変なお話だと思うんですよね……

コノハとの対面時系列もおかしい。

 

コノハと出逢うタイミングで出逢ったのが

今のイアナであれば恋に落ちたかもしれない、

というあの描きおろしは何だったんだ……

(確認したところ、電子版第5巻共通のエピソードでした)

 

そのへんのツッコミを無視すれば

ずっと理解者でいてくれたかもしれない女性をも

悲劇的に喪失する運命にある「悪女」が

己の行く道を覚悟するお話、として

好きなお話ではあります。しかしこの時点で

イアナ嬢にとって、ヨミは眼中にないのだね……

 

逃走しているポニーテール姿から

以前の衣装に戻った時は

強くあろうとするイアナ嬢が帰ってきた!と

喜んだものですけれど、本当のことを

話しているかもわからない

(読者視点だと生贄目的と描かれていた)

しゅばしゅばと組んでしまうのか……

 

ミカがもうちょっと立ち位置

ぶれだしたタイミングで

組むのはアリだったと思うのですけれどね。

 

さて最後にシャノウが登場したわけですが

対面相手が教皇ですし(彼は教会に否定的であった)

「本物」かわからないですよね~と

続きも配信をのんびり待つ予定ではあります。

 

ソルがあの状態のギノフォードに対し

(祖母を殺されている男という立ち位置なら納得)

(しかし十巻近く積み上げてきた関係にはそぐわない)

毅然と反論できるのは嬉しい変化ですし

「魔王」として姿を現したイアナ嬢に対しても

あの方を守りたい、と言えるのは

がんばれ正ヒーロー!(?)となりますね~。

 

しかしコノハが本当に

謎に満ちたキャラなので

彼女がラスボスでも驚かないのだ。

ギノさんの変化とか一緒にいて嫌じゃないのか?

 

ギノはハイスペック男子だけど

スパダリではないので(どちらかというとモラ…)

それ含めて好きならわかるんだけど。彼女こそ

《設定だから好き》感がありありと出ている……

 

シャノウはスパダリであったが(だから刺された・泣)

相手を尊重して対話する姿勢が最低限ないとね!