『盤王—バンオウ—』

 

原作・綿引智也、作画・春夏冬画楽の作品、

全8巻予定。

 

ほぼ無限とも言える生の中

数百年の研鑽を積んだ吸血鬼が

将棋界の覇者たちに挑むお話。

 

最後まで人間賛歌を貫く快作で

追いかけるの楽しかった〜。

 

以下、感想です。

 

 

 

ギャグ・コメディ枠ではない吸血鬼ものについては

食糧問題がそこまで深刻にならず

永い時があっても追いかけ続けられる

趣味があれば、明るい方向に転じられるのではと

『QUO VADIS』でさくっと提示されましたけれど

そんな明るい吸血鬼ものの一角ですね〜。

 

ちょっと癖のある人々も

根はそこまで悪くない&

○○バカ(将棋作品なので将棋が多い)で

構成されているため、嫌な展開皆無です。

 

良き縁が出来ていた将棋教室を

存続させるため、主人公は

アマチュア出場権がある竜王戦に挑むのですが

動機となった存続問題も中盤解決に向かい

将棋の魅力に本軸が移るのもよかったです。

 

ラストエピソードにて

今はブラジルに住む主人公が

師匠の名乗りを上げてくれた棋士と

ネット将棋で対戦する、というのも

物語の先を予感させて満足でした。