雷句誠の作品、完全版全16巻。
色鮮やかなカラーと
生き物の絵が魅力的な作家さんだぜい。
《生まれたままの姿で、異なる存在同士が
互いに補い合う、差別のない良き魔界を
やさしい王となって作り上げるのだ》という
未来に主人公の少年がたどり着く
熱い主張を持たぬ子ども向け作品など
世の中に不要!!と断言できる傑作。
以下、感想です。
デフォルメが強めな絵柄ではありますが
人間・動物・小物・機械・植物なんでも描ける
画力はかなり高い作家さんですよね~。
(そもそも第一話時点でカラーの色彩がうまいので
画力論争が始まるのが謎すぎる……)
第一話の完成度が高いのですが
W主人公がそれぞれ成長し
最強となっていくのがとても心地よい。
魔物(子どもとは限らないかな)と人間の
相棒物語としても個々のエピソードが魅力的で
誰が読んだとしても一組は絶対に
関係性が刺さるコンビがいるのが強み。
少年マンガということもあり
「救われる女の子」が目立ちますが
あくまでも、大きな事件に傷ついた結果
「本来の強さ」が失われている女の子たち、
にとどめているのは良きかな。
ギャグの雰囲気はなつかしいというか
いつの時代も、がきんちょは
この手のネタが好きだよな……となる系で。
被害を受けている女性陣の主張が的確ではあり
必ず制裁を受ける前提なら
残ってもいい塩梅かな……
許せない読者は許さなくてよいと思う、キャラもそうなので。
ちょっと落ち着いたら
続編も読み進めようと思っております。
配信連載なので気に入ったら全部買うか←
☆☆☆
最近、昔のマンガ作品の
再アニメ化が続いておりまして
ガッシュも小学館がやらかさなければ
その波に乗ってたろうな~と思いますが。
でもこの作品を描き上げた作家だからこそ
作品を守るために戦い続けられるとも
言えるので……良き関係者とのご縁があれば見たいなあ。
(声優さんはみんな変わってもいいと思うし)