『銀の匙 Silver Spoon』

 

荒川弘の作品、全15巻。

 

「フィクション」農業ものとしては

地に足ついた、若い読者向けの

良き作品でしたね~。

 

以下、感想です。

 

 

 

農業に完全無縁な少年を

主人公に配置するというのは

作劇の上手さが際立ってるな~。

 

後輩ちゃんが最後まで

名無しだったのも好きです。

飛び込んでしまった読者も

おおぜいいたようでしたので。

 

親子問題についても

よい落としどころといいますか

悪い父ではないが良い父でもないので

距離を置いてつきあっていく、がベストなんだろう。

 

駒場くんが単身ロシアに行ってしまったので

こちらの世界では戦争が

起きていない、ということにしたい……

 

家畜がものすごくかわいい、という

だけでも花丸をあげたいぐらい

絵がすばらしいのですよね~!

 

ホモサピエンスという

不気味な形をした猿に

なじんでくれる生き物たち……

人類滅ぶとセットで滅ぶのやだなー。

 

☆☆☆

 

北海道出身の作家が

ヨーロッパの景色を描けるの

植生が同じ、というのは大きい気がします。

 

あと土地のスケールが

日本所属ではあるものの

でかいのも利点なのかな~。