坂田靖子の作品。
表題作の中編2つとエッセイを
収録した内容でした。
以下、感想です。
★『ライラ・ペンション』
両親の海外出張を機に
「ライラ・ペンション」という名前での
ぼろ平屋に下宿することを決意した主人公と
その友人たち、なかよし三人組のコメディ。
作中の会話からして1万円札の王子が
「LaLa」に載っていた頃の
作品っぽいですね~。
あと坂田さんのマンガ家ご友人たちが
ブレンドされたキャラクター造形に
見えてくるものです。
★『SPECIAL MO-MO NIGHT』
ショートエッセイ二本をまとめたもの。
どこにでも出てくるキャベツ畑……
★『ノーベル・マンション』シリーズ
人ではないものたちが住まうマンションに
引っ越した主人公が、人間だとばれない間
彼らとうまくいっていたお話と、
みんなが出ていった後に残された地下室の
住人たちをめぐるお話、ということでシリーズですね。
それなりに変人だった主人公であるが
良識あふれるマンションの住人と比較し
地下室の子たちは突飛な行動をしがちなため
続編では振り回されていたのが印象的である。