『ナイルのほとりの物語』

 

長岡良子の作品、全11巻。

 

タイトル通り、エジプト中心ではありますが

紀元前数千年からイエス・キリストまで

多くの時代・国家・民族を取り上げている

神々の存在は感じられるが、人類賛歌の物語。

 

最終章がメソポタミアの

物語となるのでわくわく!

 

以下、感想です。

 

 

 

別シリーズでいう魔由璃さんの役割をしている

トト神の神官・ラーモセが見守ってきた

ナイルのほとりの人間たちの物語。

 

1巻では中心語り手ではあるものの

シリーズが軌道に乗って以降

脇の語り手となってしまうので(ほぼ出ない回もある)

彼が何者なのか?を知れるのは最終章となります。

 

古代エジプトからメソポタミアをめぐる

最後の、壮大な旅に同行するのは

ヘロドトス、という采配が憎いぜ~!

 

色々な時代・国を扱っている関係で

女性蔑視・異民族蔑視の個人が登場しますが

相手を尊重し、圧政に苦しんでいる民のために立てる者が

メインの人物に揃っているという

心地よさはやはり大事である……

 

フィクションの王族もの好きだけど!

権力者は持たざる者のために強権をふるうのだ!!