『ゴルゴ13』第22巻~55巻

 

キャンペーンで入手した55巻

これにて読了です。

続刊はまたの機会に~。

 

以下、感想です。

 

 

 

男にも容赦がないとはいえ

ゴルゴ世界では婦女暴行が

ほぼ毎回発生しているので

そこで止まる女は幸福になれないという

修羅っぷりを見せられている……

 

ゴルゴに惚れる女は

あらゆる方向で登場するけど

もはやノルマと化している感があり

エバさん読んだ後だとピンとこないな~。

 

その前の『白夜』の彼女とかもよかったもんな……

色恋方面の話は最初のほうが

面白い、というのがありますよね。

 

しかし世界中の女を股にかける男の

子どもネタが登場するの

55巻に入ってからなのは驚いた~。

 

密猟者のルートをつぶす話は

好きでした。物語中で

多様な思想が語られるので

動物に敬意がある人の話が読めて嬉しい。

何個かありますよねん。

 

日本舞台のお話でも筆致が冴えているのは

さすがである。二・二六事件にて

「陛下が国民の味方ではなかった」と

はっきり描ける作家なんですよね~。

 

政治に金がかかるようにした

元軍人・超タカ派の

政治家の書き方もよい。

国民の飢えを憂うと語りつつも

民間人の大量犠牲は厭わない、矛盾だ!

 

人民寺院の集団自殺事件が

登場するのはさすがです。

シオニズムの話はまだ弱いかな~。

 

貿易と農業の話は

力が入っておりますね!!

依頼人に忠実なスナイパーという

設定が生かされている二部立てで

楽しかったです。

 

☆☆☆

 

よく訓練されたドイツシェパードが

ゴルゴに負ける要因については

よくおわかりで!!となりますのう。

白土三平も「犬」を描ける作家であった~。

 

暗殺対象者が名言を放っているので

ほぼ丸々引用してしまうのである。

 

「な、ならば人は おまえのような職業の者、

スパイ、非合法要員、殺し屋を、」

「なんと呼ぶ!?」「イヌだ!」

「おまえのようなイヌはカネでしか

人とのつながりはもてぬ!」

「しかし本当の犬はちがう!

主人にほめられたり、愛撫されたり、

ただそれだけのために“使命”を果すのだ……!」

「つまり、心で主人とつながっているのだ!」

「”イヌ”という言葉はどっちにふさわしいかね……!?」