キャンペーンで入手した55巻
これにて読了です。
続刊はまたの機会に~。
以下、感想です。
男にも容赦がないとはいえ
ゴルゴ世界では婦女暴行が
ほぼ毎回発生しているので
そこで止まる女は幸福になれないという
修羅っぷりを見せられている……
ゴルゴに惚れる女は
あらゆる方向で登場するけど
もはやノルマと化している感があり
エバさん読んだ後だとピンとこないな~。
その前の『白夜』の彼女とかもよかったもんな……
色恋方面の話は最初のほうが
面白い、というのがありますよね。
しかし世界中の女を股にかける男の
子どもネタが登場するの
55巻に入ってからなのは驚いた~。
密猟者のルートをつぶす話は
好きでした。物語中で
多様な思想が語られるので
動物に敬意がある人の話が読めて嬉しい。
何個かありますよねん。
日本舞台のお話でも筆致が冴えているのは
さすがである。二・二六事件にて
「陛下が国民の味方ではなかった」と
はっきり描ける作家なんですよね~。
政治に金がかかるようにした
元軍人・超タカ派の
政治家の書き方もよい。
国民の飢えを憂うと語りつつも
民間人の大量犠牲は厭わない、矛盾だ!
人民寺院の集団自殺事件が
登場するのはさすがです。
シオニズムの話はまだ弱いかな~。
貿易と農業の話は
力が入っておりますね!!
依頼人に忠実なスナイパーという
設定が生かされている二部立てで
楽しかったです。
☆☆☆
よく訓練されたドイツシェパードが
ゴルゴに負ける要因については
よくおわかりで!!となりますのう。
白土三平も「犬」を描ける作家であった~。
暗殺対象者が名言を放っているので
ほぼ丸々引用してしまうのである。
「な、ならば人は おまえのような職業の者、
スパイ、非合法要員、殺し屋を、」
「なんと呼ぶ!?」「イヌだ!」
「おまえのようなイヌはカネでしか
人とのつながりはもてぬ!」
「しかし本当の犬はちがう!
主人にほめられたり、愛撫されたり、
ただそれだけのために“使命”を果すのだ……!」
「つまり、心で主人とつながっているのだ!」
「”イヌ”という言葉はどっちにふさわしいかね……!?」