『ゆうれい談』

 

山岸凉子の作品、全1巻。

 

新版が出たそうですが、こちらの記事は

2002年初版メディアファクトリー版となります。

 

怪談を描かせたら天下一品かつ

当人も不思議な体験をしている

作家さんの代表、みたいな方なんですよね〜。

逆に青池さんは怪奇のほうが逃亡してくれる。

 

以下、感想です。

 

 

 

★『ゆうれい談』

山岸作品の「実話」怖い話の

はじまりはじまり~。

『アラベスク』期の絵も好き。

 

証言する皆さんがマンガ家仲間が多く

今でも大物のあの人やこの人が

ぞろぞろ登場するのが楽しいです。

 

大泉に人が集まってた頃なんですよね〜()

あのへんの話は色々あるけど

証言者の視点は多ければ多いほど良い。

 

 

★『読者からのゆうれい談』

前作発表後、読者から寄せられた

「実話」おばけ話で構成されたシリーズ。

 

おたよりから作品になるまで

かなり時間が空いているとはいえ

前作の大反響ぶりがうかがえますね。

 

 

★『ゆうれいタクシー』

『ツタンカーメン』の単行本に

収録されていたので

わりと早いうちに読めた作品。

 

猫の通院で利用していた

タクシー会社にまつわるお話で

オチも含めて見事でありました。

運転手さんは嬉しくないだろうけど……

 

 

★『蓮の糸』

夭逝した花郁さんから始まる

数珠つながりのエピソード集。

(突然の雨柳堂の彼、に笑ってしまう)

登場するHさんにも覚えがありますね〜。

 

私個人は「全人類に共通する」神や仏は信じておらず

受け取った側に応じて姿が変わるんだな〜、

ぐらいの構えでいるので、受信者が山岸さんでなければ

天使や精霊の姿で登場したのかなと好奇の目を向けるのでした。

 

 

★『タイムスリップ』

自動車が登場する前は、何がきっかけで

こういう現象になったんだろうか?と

やはり好奇の目を向けてしまうのでした。

 

こんな理由でガソリン消費させられたら

怒ってしまうんだろう……という個体は

おそらくおばけのほうが避けてくれるのだろう(爆)