青池保子の作品、完全版全1巻。
作者が初めて「キャラクター」に
惚れこんだと語るだけあり
とてもエネルギーに満ちた作品です。
以下、感想です。
★『七つの海 七つの空』
大海賊時代の英国を舞台に
女装海賊というユニークな存在を交えつつ
王道少女マンガヒロインを軸に物語が始まったら
悪役中心に転がっていったという記念作。
海賊のブラックがわかりやすいキャラですが
好きなんだよな~、ちょっと
黒男さんが入っている気がする(爆)
★『エル・アルコンー鷹ー』
前作で華麗に散った悪役が堂々たる主役となり
繰り広げられる権謀術数の物語。
女性が道具なのもよいですね!
(悪役にコンプライアンスやポリティカルコレクトネスは不要!!)
腹心の部下・ニコラスくんの成長物語でもありまして
「おそれとあこがれをも含めて」好きな人のために
がんばる少年!大好き!!ともなるのでした~。
というか私はこちらの文庫本から読み始めたのですが
ほぼニコラスくん目当てに読み進めた読者であったな。
確か十代で読んでいるので「発情」ではない好きのために
がんばる子ども萌えの起点のひとつかもしれないです。今気づいた!!
(『はみだしっ子』のみんな、『日出処の天子』のトリ、
『大奥』の仲野くんとか大好きよ)
★『テンペスト』
大海賊である女性・ギルダとの
メロドラマ……でいいのだよな?
ティリアンがすきだったかもしれない
大物女性はこのクラスか~となるので。
前作最終回にて、おでこを出したはずの
ニコラスくんのでこかくしが
復活しているのが印象的。