『トラファルガー』

 

青池保子の作品、全1巻。

 

英国海軍の英雄・ネルソー提督を撃った

狙撃手の名前を起点に練り上げられた

一大海戦ロマン戦記もの。

 

そういえば特集本で指摘されていたように

『エーゲ海の鷲』(単行本『イブの息子たち』に収録)は

電子化されていないのですよね~。

短編集の形で出ないのでしょうか?

 

以下、感想です。

 

 

 

下関展にて参加されていた

水野英子・青池保子・文月今日子のお三方は

「海」を描くのが本当に見事なんですよね~。

ちゃんと塩を含んだ重い水であるとわかる。

(幼少期は海辺育ちだったので描けないけど←判別はつく)

 

マルソーの選んだ最後も含め

なかなか浪漫あふれる仕上がりとなっておりますが

フランス革命による大混乱期は

「魔女(=異端者)」狩りによる暴動と殺戮の嵐だったと

さらっと描かれているのもよきですね!

 

単行本収録時に加筆・修正されている関係で

絵の違いを楽しめるというサプライズもあるのです。