『ミラート年代記』第1巻

 

ラルフ・イーザウの作品、

長編ファンタジー三部作。

 

大昔に3巻だけ記事を

作っていまして気になったので

こちらは再読分の内容となります。

 

以下、感想です。

 

 

 

貴種流離譚と西洋本格ファンタジーの

組み合わせは王道ですが

飽きないのであります。

 

この巻は王国を伯父の手から

取り戻すまで、でありまして

まだまだ先は長いのだ!

 

主人公はひとつの体を分かち合う

「双子」なのですが、性格も行動も

かなり違うので、耳をしばし傾ければ

すぐにどちらかはわかります。

 

私は聡明なエルギル派で

妖精のシェキーラとくっついて

ほしかったのだ!!(過去形です)

 

途中、作者のデビュー作となる

『ネシャン・サーガ』の重要人物の

名前が登場するのでおや?となりますが

メレヒ・アレスが働き者なので←

ネシャンの他にも複数の世界創造をしていたようです。

 

全部の世界の物語を読んでみたい……と

翻訳者は語るのですが

実現はしたのだろうか?(未翻訳作品だらけだよー)

 

人間から恐ろしい生き物扱いされている

不思議生物が味方になってくれるの

(ただしその種族の中のイレギュラーではある)

イーザウ作品ではあるあるなのですが

今回は網みたいな「クモ」さんで超優秀!

 

イーザウはドイツの作家なので

まわりのみんなが特定の人物・思想に

従う状況下でも「個」を保てるか?と

暗に問われている気がしますね。