『殺し屋Sのゆらぎ』

 

舟本絵理歌の作品、全4巻。

 

凄腕の殺し屋がターゲットである

やくざのお嬢さんにひとめぼれするところから始まる

ほのぼのラブコメであります。

 

フィクションのやくざや殺し屋は

ほのぼのテイストだと違和感ない……のか?

 

以下、感想です。

 

 

 

育ての親であるボスに殺しの技しか

仕込まれていない「人間初心者」の主人公が

序盤ストーカームーブをしていて

大丈夫かなあ……と眺めておりましたが

圧倒的光のお嬢さんが相手役なので大丈夫でした。

 

なんでやくざの娘がここまでまっすぐに育つんだろう?

少女マンガでも、もう少しひねくれ要素があるぞ??

と不思議空間ではありますが、出てくるキャラクター

その設定でよくゆがんでないな!!ぞろいなので

お話が進むと気にならなくなります。

 

タイムリミットがある設定とはいえ

永遠に終わらない時間が続けられそうではありましたが

メイン二人がくっつきそうな雰囲気になってからは

シリアス成分ちょびっとにて、見事に大団円。

 

要所要所の台詞回しから推測して

作者さん、シリアス成分マシマシになっていく過程でも

物語をコントロールできるタイプの作家さん???ということで

最新作もゆっくり追いかけられそうなのがうれしいです。

 

元々のネームと基礎画力(首がついているとか背景とか小物とかですね)は

しっかりしているけど、描き「慣れて」いない作家さんが

連載期間に垢抜けていくのは良いものですね〜!!

短編の発表が続いている状態だと、なかなかこの変化は味わえないので。

 

名前はジゴローと全くかわいくないが

お嬢さんの愛犬が「犬の行動」を披露していて

ものすごくかわいい。毛量から見てハスキー系かな?

 

年齢からして別れのエピソードが数年後にありそうですが

本編ではない展開なので、深刻にならなくてよし。