『ひとりでしにたい』

 

カレー沢薫の作品、既刊6巻。

 

今年主人公と同じ年になる

事情は違えど、終活開始した個体視点で読むと

また味わいが変わるものですね~。

 

以下、感想です。

 

 

 

マンガとはネームである派なので

さくさく読める「上手」な作家さんが

重い題材を巧みにとりまわしているのは

大変ありがたいのです。要所要所の絵が見事だ。

 

主人公さんが庶民としては恵まれた育ち故の

無神経さ・自分本位さ炸裂女性なので

同族感が素晴らしすぎて刺さりますのう(爆)

「傍らに人なきがごとし」とはまさにこのことである!

 

しかし分析・言語化能力がものすごく高いのと

攻撃は最大の防御型行動を取る女性ではあるが

自身の非については逃げ道を作らずに向き合っているので

「同志」として友好を深めたいタイプだな。

 

ぶっちゃけ、差別心自体には誰にでもありますからね。

(私も自分の思想ぎちぎちに固めたらレイシスト判定だし)

それをどう外に出すかが問われているだけで。

 

己の行動はいつか返ってくるものでして(正しく因果応報)

元カレさんに会うエピソードがすばらしかったです。

ナスダくん、モラハラ発展可能性あるとはいえ

「根はいい子」なので契約結婚はありだと思うなあ。

 

正直、自分は第二次性徴を迎えてから

人間と「お付き合い」しなくて

絶対よかった側だもんな……

 

同年代ではなく「子ども」が好きなのだと

自覚する前の子ども時代ですら

ひどかったからな……黒歴史は必ずついて回る。

 

既刊分エピソードまでのお話をしますと

弟夫婦さんが初期印象より「合わない」ところが

今後大きな問題になってきそうですねん。

 

赤の他人に《配偶者としての価値=子どもが産めるか否か》を

言われてももう慣れっこですけれど

今後も親戚づきあいを続けないといけない相手が

その認識でいるというのはきついからなあ。

 

物理的・心理的に距離を置いて

最低限のつきあいにとどめるのがベストであろう。