『彼は花園で夢を見る』

 

よしながふみの作品。

 

作者さんとのセカンドコンタクトにして

最高の作品(両翼のかたほう、ではある)。

 

以下、感想です。

 

 

 

西の国と東の国で戦があった後

流れ着いた楽師の青年と

独り身の領主を軸とした連作。

 

喪失感を「なくす」ことはできないのだけど

独りでは生きていけないので

また大切な誰かに出会ってしまうんだなあ。

 

奥方になるはずだった少女と

奥方になった女性の悲劇が悲しすぎる。

 

異国の地でも言語化がしっかりできる

ファルハットがいてくれたので

男爵さまも落ち着いた余生を送れている……

と最後のページにしんみりしてしまうのです。