『トゥエンティ・ラブ』

 

文月今日子の作品。

表題作含む短編集、全5編。

 

以下、感想です。

 

 

 

★「トゥエンティ・ラブ」

あと少しで20歳になる女子大生の恋模様。

ボーイフレンドの隣に登場した謎の美女の正体は?

あたりのお約束が大変良い。

 

 

★「オレンジ・ソナタ」

みかんの山が広がる田舎での

幼なじみ同士の関係成就について

「旧家」が絡んでくる恋愛もの。

背景に時々写真使われてるのがおしゃれ。

 

 

★「ジェニファーの華麗な冒険」

第一次世界大戦後に大流行した(と思っている)

冒険小説ジャンルが少女マンガにやってきた!

つまりスパイ大作戦じゃ!!

 

新聞記者の社長令嬢だが

自立したお嬢さんである主人公が

素敵なスパイとゴールインであります。

ベタな展開はベタであるほどよいのである。

 

 

★「燃えつきてバロン」

タイトルからわかるようにバイクを軸とした

高校生の青年が「大人」になっていく青春もの。

昔の少女マンガは、本題ではない場合の

暴力描写をさらっとこなしますね。

 

 

★「聖夜のファンタジー」

人間界に飛ばされた悪魔の男の子が

強烈な印象を残す女の子と出会うお話。

彼女も人間界に飛ばされた天使でした、

というオチが楽しさ満点ですね。