『銀杏物語』

 

文月今日子の作品。

 

電子版セール中に大量まとめ買いを

してしまったので、読んでいるのです。

 

電子版は全3話の表題作に

「白き森の地に」が収録されています。

描きこみ盛りだくさんな作家さんなので

解像度低めだともったいないですのう。

 

以下、感想です。

 

 

 

ページにたくさんコマがつまっていても

ネームが読みやすい昔の少女マンガ最高!!

これ高等技術ですからね~。

 

イチョウが印象的な小さな村に

やってきた主人公ことチイちゃんのお話、

お寺のお嬢さんで病弱なヨーコちゃんのお話、

先生に「なる」ためにやってきた主人公のお姉さんのお話、と

テンポよく進んで大団円を迎えます。

 

どれも作劇と台詞と描きこみが冴えわたっておりますが

子どもへの性教育もきちんとやりましょうと主張する

先進的なお姉さんが、長年の恋人と別れた経緯が

「家に入ることを強いられた」であることを

《わたしの理解者じゃなくて独裁者になろうとしてた》

さらっと表現するの、うますぎですわ~。

 

最終的に、村を豊かにするには

子どもたちへの教育が必要だと主張する

村の先生とまとまるのは大変うれしいのでした。