『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第二期

 

これにて完結。

 

まあOP見て、やるだろうとピンときた

「アムロとはいつでも遊べるから」ルートを

行くなら経過を丁寧に!描写しろ!!と

初期からのやり直しを要求する最終回だったなあ。

 

ララアムは終盤に駆け抜けるからアリなんですよ。

ララァが序盤登場キャラで音沙汰なく再登場だったら

再会がうれしくて泣く前に、スタッフに怒るんだよ。

 

第一期時点で文句は整理しておいたので

それが悪化しただけの第二期だったなあ……

と、ここで終了してもよい内容。

 

ファンのみなさま(特に4号くん!)は

ご苦労さまでした。

 

以下、感想です。

 

 

 

スタッフは「男の子」の話を書きたいんだろうし

(最初からグエルくん主役とすれば、変わったであろう話も含めて不満はない)

カプ要素で「釣る」気満々なんだろうなという点で

まじめに見てたらストレスたまっただろうな~と

流し見できる層は気楽に見ておりました。

ソフト特典とか店舗特典とかで嫌な予感しかしないもんね~。

 

執着とか性欲とかの区別や悩みに、当人たちが真剣に向き合っている

恋愛ものはどちらかというと大好きなほうなので

キャラ同士が真摯に恋愛してくれているなら喜ぶのだよ!?

でもタケノコ並みにぽこぽこ生えてくるみたいなのは嫌だよ!!??

(いっそ同性もぽこぽこ生えてくればバランスはとれてたけどさー)

 

ぽこぽこ生えてきた男女カプでは

ラウダとペトラが一番謎でして。

 

ラウダは明らかに女性嫌悪(=ミソジニー)気味なので

お母さん(愛人さん?)が何かやらかしてるから

異母兄を慕うという関係性になってるんだろうという推測はついたものの

回想シーンで瞬間的に挟み込まれることもなかったので

実は設定がありました!!でごまかしきれないほど謎な行動をしていたな。

 

最終的に選ぶ相手がペトラというのも

乳母や・ねえや路線ならまだ健全だが(そうか?)

ぶっちゃけ下女路線味があって無理です()

シャアのトラウマは根強いのだ、保護対象年齢の女の子を

「母」とかぬかすなら、ララァをアムロくんに返して。

 

4号くんとスレッタ推しとしては

あの局面でのデータストーム中の再会は

ぶっちゃけ引いた。すげえ引いた。

 

東宝アニゴジが出してきた

真っ黒モスラにかなうものはなかなかないけど←

ドハゴジぐらいには脳内ツッコミ視線で見ないと

その後の展開は厳しかったですね。

 

あの展開にするなら、データストームの中の

「人間」がどういう扱いなのかもっと開示するべきだし

4号くんがいたのであれば、やっぱり「同じ」だったんだねからの

新展開をちょっと見たかった気持ちもありますが

ここのスタッフには扱いきれんのだろうなあ。

 

昨今のAIの隆盛をみても、『火の鳥』の宇宙編で描かれた

単なる映像のプログラムに過ぎない過去の女が

主人公の望む言葉を語りかけてくる、そして信じ込むというのは

わりと変なお話ではないのだな、というのが知見を得た結果の認識で。

(子どものころは意味不明だったーという情緒のなさよ)

 

《エリクトだけが特別》という設定を残すのであれば

他の人たちを「かつての影」を背負っただけの

プログラム的都合の良い存在なんですよ、ぐらいの

ドライさに着地するしかないのでなあ。

シェイクスピアの亡霊パートの扱いを踏襲するのであればね。

 

スレッタとミオリネ嬢が家族契約としての「結婚」をするのは

大歓迎なのですけれど、男女の組み合わせというよりは

男共からの矢印が大変わかりやすい状況にて

ひっそりと同性愛カップルを進めていたのは

描写の振り分けがへたくそでしかないんだよな……

 

ちなみに私にとってのアムロとララァは

《共鳴する魂の双子》であって「恋愛」ではないのもありまして

(アムロくんの恋愛はマチルダさん、パートナーはセイラさんを推す民)。

 

生きていても故人でも、どちらの設定でもいいんですけど

4号くんが最終回まで隣にいてくれたとしても

スレッタはミオリネを愛してるし家族契約するんだよ、を見たかったのですよ。

もう二次創作でやるしかない!!

 

細かい人間関係の話を先に入れてしまったのですが

「水星」の話は学校含めて全然なかったなあ、とか

結局子どもが大人のしりぬぐいをするしかないのかなあ、とか

良い地球人は死んだ地球人や肩身の狭い場にいる地球人でとどまってる、とか

転がしたら大きな変化をもたらしそうな要素が

全然生かされてないのはつまらなかったです。

 

富野さんや安彦さんはわりと「左派思想」が

はっきりしていると評価されがちですけれど

何もない、ぼんやりとした態度でいると

極右に都合よく解釈されるんだなあ、というのも含め

昨今の世界情勢を考えると嫌なビックコンテンツでありました。

 

中編でもいいので、しっかりとした

作品作れないものですかねえ。結局お金がみんなないのかな。