劇場版『岬のマヨイガ』

 

柏葉幸子の児童文学作品を、劇場アニメ化した作品。

 

全体的に『遠野物語』の雰囲気漂うほのぼのものなので

宣伝で妖怪ものなところを前面にしてくれれば

見に行ったんだけどな~、と思うなど。

 

色々設定が変わっているようなので

原作も手に取る予定です。

 

以下、感想です。

 

 

 

部屋数が多く天井が高い、東北地方のでっかい家と

人や生き物たちをもてなす家=「マヨイガ」に住まうことで

提供される、無限資本によるていねいな暮らしが

とても見ていて楽しい作品でした。

 

ただ序盤からものすご~く

ゆっくりなテンポで構成されており

見せ場の妖怪バトルパートが移行時点から浮いていたので

中盤にさしかかる前に妖怪ものアピールは欲しかったです。

 

個人的には震災がもたらした不幸の連続により

しゃべれなくなったひよりちゃんがちといい子すぎて(本当に小二か!?)

震災当時の小坊があんなに「おとなしく」ふるまう子ぞろいだったら

悲しいことだな……とも思いました。

 

震災の混乱が続いているとはいえ、戦後ほど容易に

親のいる子どもを引き取ったりはできないのは確かで

おばあちゃんは本当に何者だったんだ……と

ユイちゃんの台詞に毎回うなずいてしまうのでした。