『総特集 青池保子』

 

図書の家シリーズで

ついに出ました!

 

ここの編集さんたちは

古の少女マンガの絵物語に強いので

ネコせんせーあたりも特集してほしい……

 

以下、感想です。

 

 

 

たしかに青池さんのインタビューは

たくさん読んできておりますので

専属時代を取り上げてくれてうれしい!!

 

しかしデビュー時から絵が

ものすごくうまいんだよな……

 

個人的に「水野英子」絵がデビュー時点で

一番上手だったのは和紀さんなのですが

(手塚さんもデビューできるよ、とそりゃ言うわ)

青池さんはすでに青池絵になっているので。

 

同期が満智子さんだと

編集者たちに売りがないと言われても

そりゃひでえ!!としかなるまい。

 

かの先生は十代にして描きたい物語や

伝えたいメッセージがはっきりしていたという

あれも規格外の作家さんなのである。

(そして和紀さんがページ数に慄く月産枚数である)

 

プリンセス・セブンティーン時代になりますと

青池保子セレクション等で読んだ作品が

ぞろぞろ出てくるので読み返したくなります!

 

『イブの息子たち』は十代の私にとって

本当に大切な作品なので

《男だけの一族であるヴァン・ローゼ族が、

女たちと敵対してるお話なんだけれども、

実際には固定観念的な「男性性」「女性性」を

痛快に打破していくようなストーリー》との評に

赤べこになるぐらいうなずくのです!!

 

『イブの息子たち』と『うる星やつら』に登場する

「男たちにとって都合のよい」という意味での

「女性らしさ」を蹴飛ばしていく女性陣が大好きで

女を満喫するならば、彼女たちが未だに理想です。

 

70年代の躍進からヒット作品が並行して発表されるの

確かに少女マンガ家さんでも珍しいだろうな。

「ティリアン事変」というネーミングは

ちょっとふふっとなってしまいますが

作家さんに確変が起こるという点ではその通りなのです。

 

青池さんの原画は下関で開催された

水野英子・文月今日子と両名との合同展覧会が

マンガ家さん原画としても初鑑賞でして。

 

『Z』や『アルカサルー王城ー』時代の原画が

素晴らしすぎて、美術館にそのまま展示されてても

おかしくないですよね!?と館内うろうろしまくってました。

ドジ様の「マエストロ青池」ぴったりすぎますね。

 

私は元々創作の中に生きているような感じなので

「キャラクターが生身をもって動き出した」かのような

存在感を味わったことはないのですが

死ぬまでにそういうことは起こるのかなあ。

 

ちょうど40歳年上の先生が

現役であり続けているのだから

わしもちょっとがんばろう……