『ブレンダンとケルズの秘密』

 

『ウルフウォーカー』がずっと気になっていたのですが

劇場公開後は配信のみだったため、なかなか見られず……

 

ケルト三部作BOXの形でソフト化されますよ~、

ということで、思い切って入手しました。

(海外版は知っていたのだが、日本語情報欲しかったので!)

 

この一作目からドストライクすぎて

10回ほど見てから次に行こう……という状況につき

『ウルフウォーカー』を見られるのは

いつなんだろう状態には、変わりないのでした(爆)

 

以下、感想です。

 

 

 

実在する福音書「ケルズの書」と

それを作った修道士たちの物語。

ファンタジーで彩る歴史もの、かな。

 

中世絵画のような平面画法を主とした

背景美術に、織り込まれたケルト文様が美しく

情報量のすさまじさにめんくらう。

 

ケルト方面に詳しい方は酸欠になるのかな……と

邪推してしまったのでした。

詳しく知らん自分でも、なんだこれ……と

点目になるのです。解読できたら楽しそうだよ。

音楽、主題歌の美しさも印象に残ります。

 

サントラは配信のみで、アートブックは

希少本故に高騰してるのだな?

ちょっとずつ集める予定です。

 

世界から受け取った印象をどう具現化するかは様々でも

やがて同じ道に辿り着くのが

人類の面白いところだと思うのです。

 

侵略を受ける、キリスト教徒の視線だからか

ヴァイキングと狼が「化け物」として

描かれているのは引っかかるのですが

かっこよく描かれているヴァイキングなんざごまんとあるし

狼も「本来の姿」はあちらなんだな、とわかるので

そこはいいかな~。

 

ヴァイキングが修道院を略奪する場面にて

それでも炎や祈りは美しい、と思ってしまうことを

業として描いてしまうのは、いやはや……となります。

 

緻密に描かれた背景美術に対し

記号化を追求したキャラクターデザインも見事で

お口がばってんの猫さんとかすばらしいです。

 

キーパーソンの妖精・アシュリンを

主人公の少年修道士・ブレンダンに対する

「恋人」として「描かなかった」ところが

物語を成功させた一大ポイントになるのでしょう。

 

台詞の英語が極限まで絞り込まれているので

聞き取りするのがすごく楽しいです。

英語字幕欲しかったけど、まあ仕方ないか~。