『少年の名はジルベール』

 

竹宮惠子の自伝。

 

数年前発売した時はあまり関心がなく

スルーしていた本なのですが

次記事の『一度きりの大泉の話』を

読むに当たって入手。

 

竹宮作品はだいたい読んでいますけれど

手元には残していないですし

一番好きなのは『ファラオの墓』という読者なので

記事の内容も察してほしいですね()

 

以下、感想です。

ぼちぼち追記しております。

 

 

 

文章さくさく読めて、さすがだな……!!と

ここは全力で褒めます。

マンガ家さんって作家さんですからね。

 

今の竹宮さんは学生さんを教える立場で

若い頃を俯瞰して描いているな、という文章は

とても洒落ていて、好評だったのも納得ですね。

 

とはいえ竹宮さんが否定的に見ている当時の少女マンガ界でも

いや、そう単純に区分できないのでは??という

作家さんたちの残した作品がちゃんとあるので

「少女マンガ革命」についてはよくわからん、と思いました。

 

私ですら知ってる有名編集さんの

作家間の扱いがなんというか……

昭和ですね!!という感想になってしまう。

 

当時の若者は私よりは大人とはいえ

(自分はASDで「成人」しないタイプなのもありますけど)

「感情」に頼ったコントロール方法って

今も昔もやめたほうがいいんじゃないかなー、どうかなー。

 

その点『ファラオの墓』の時の編集さんは

外野から見ても、よき仕事人だなという方で

この作品を描けたことで竹宮さんの才能が

飛躍的に開花したのかな……と思えました。

 

そうだよー、雑誌の読者が認めた作品が

良いマンガなんだよ!!というくだりは

全力でうなずくなど。あと当時のサンデーも

すげえ雑誌なので鍛えられてはいますよね。

 

あちこちでお名前やお話を見聞きしてきた

ノンたんさんがかなり強烈な個性の持ち主で

これもまた「才能」ではあるが

自分が出力する器ではない場合って大変だな……とも。

 

そこそこの作品しか作らない

個体は楽ですね~。