完全版『結界師』第17・18巻

 

ついに完全版も最終巻です。

表紙がすごく嬉しいよ──!!

 

またプレゼント企画がありまして

今度こそ!応募を忘れないようにしたいですが

好きな関係性のお題がついている……はてどうしよう。

 

以下、感想です。

 

 

 

★17巻(単行本33-34巻)

表紙が好きな女性コンビなの

万々歳ですね!

 

月影姫のエピソードがとても好きで

孤独な男と囚われの姫君……

ベタだけどいいね!と思います。

 

でも時守さんの言葉を聞いていると

そうだそうだ!最初っからお前が攫っておけば

こんなことにはならなかったんだ!!と

茶々を入れてしまいがちです()

 

実際、駆け落ちしていたら

妖にも動じない奥方との

楽しい生活になっただろうになあ〜。

 

良守くんと時音ちゃんの関係も

ぐっと進んでいてここは嬉しい。

もうワカメ王子の言葉には

惑わされないぜ!(爆)

架魅那ちゃんの復活はすごく嬉しい!!

 

最終決戦での一般人を巻き込まないよう

嵐を起こす描写もそうなのですけれど

『結界師』という作品では人外や異能者の戦いに

基本的に「普通の人々」が巻き込まれないのが

いいんですよね……

 

ここで読み切りが収録ということは

描き下ろし短編はなさそうだな、と

思いました。

 

 

★18巻(単行本34-35巻)

巻の切り替え場所が変わったので

ここにて開戦!すばらしい!!

 

鬼姫さんと鬼の関係性が

ものすごく好きです。

無条件での使役の能力を備えているが

思いやりの気持ちを失いたくない、という。

 

六郎くんに竜姫さんが伝えた言葉が

彼のねじくれた部分を和らげてくれたら

嬉しいなあ、と思っています。

一番性格が父親似……それ、当人に

言ってやれよ!とは思いますけれど(笑)

 

カケルさんと壱号さんの関係性の変化も

すごく美味しいよな〜。差し出す手が変わったりとか。

ただ、この「いてくれるだけでいい」という台詞が

後の展開で重く響くんだよね……

 

宙心丸くんのために一から世界を

創造する場面では、イエロウさんの画力と

妖怪たちの大盤振る舞いぶりが

発揮されている……素敵ですね……

 

そして「烏森の封印」という本題のとどめに

守美子さんの存在を持ってくるのが

得がたい内容になってるんだよな……

 

遠い昔に決断してしまった守美子さんに

良守くんの言葉は届かなかったかもしれないけど

(あの修史さんでダメだったならダメだよな……)

でも「何も与えなかった」なんてことは

なかったんだよ……丸焦げのケーキだってそう……

 

異界の中には宙心丸くんも時守さんもいて

分身とはいえ良守くんもいてくれるのですし

彼女の日々が穏やかでありますよう

ずっと願っていましたが、表紙の表情を見て

これでよかったんだろうなあ……と

十年分の重みが救われた気がしています。

 

あと「異界に消えた母を探しに行く」という想像は

ありのようですので、創造するぜ!

 

イエロウさんの裏話も

最後まで何の引っかかりもなく

(個人的な好みとかはありますけど!)

読むことができました。

 

竜姫さんの権力欲のなさについて

正守が女性だからか、とは言ってましたが

たぶん長命だからという理由の方が

強いんじゃないでしょうか。

と、はっきり言ってくれるあたりとか

キャラクターの思考と作者の思考の

バランスが本当にいいですよね〜。

 

一生ずっと大好きなんだろうなあ……と

思える作品と出逢えたことは

本当に幸運なことですよね。

 

おまけマンガも踏まえまして

新作も楽しみにしています!