『胡蝶の夢路』

 

志摩の作品。全183話。

縦スクロールの魅力生かした

フルカラーの美しい妖絵巻です。

 

別の作品目当てで入手した

comicoの中でいつの間にか

一番推しになっていた作品でした。

(あそこでは創作サイト全盛期に通っていた

作家さんも活躍していて楽しかったね〜)

 

コミックシーモアのアカウント開設したので

何かまとめて買うか、と選ばせてもらいました。

 

以下、感想です。

 

 

 

夢を見る人間たちと

夢を見ない妖たちが

出会い触れて紡がれる路を

主人公の少女・胡蝶が辿っていく物語。

 

久々に読みましたが

志摩さんの描く背景作画が

すごく好きなんだな〜。

植物も小物も本当にきれい。

そして着物のデザインが好きぞろい。

 

最初の頃は、アナログ作画をスキャンして

色を塗られていたのでしょうが

いつしかフルデジタルとなり

色彩の美しさがどんどん花開いていきます。

 

物語としては最後のほうが

駆け足だったかな〜という印象ですが

作者さんが最初から目指していた景色に

たどりつけたのだな、という感慨がひとしおで

何度でも読み返してしまうのです。

 

主人公の存在の根幹が

大きく崩れてしまうエピソードの後で

「あなたという存在が関わったことで

変わったことや人は、決して消えてなくならない」

と言える「人」がそこにいてくれるのを見て。

 

この作者さんは大丈夫なんだな、と信じられたのを

ずいぶん昔のように感じてしまいます。

 

個人的な不満点としましては

女の子と人外の組み合わせ好きとしては

猫の三鈴くんにもっとスポットが

当たってほしかった……のだった。

人型はあまり萌えないのでな(爆)