『アンネ・フランクと旅する日記』

 

ベルギー・フランス・ルクセンブルク

・オランダ・イスラエル合作の

2021年公開、長編アニメーション作品。

 

日記から実体化したキティーが

他者に見える・見えないの条件が

最初はわからなくて不思議でした。

 

以下、感想です。

 

 

 

原題は『Where Is Anne Frank』であり

当時の彼女、偶像化された彼女、そして

今もいる彼女「たち」をすべてを意味する

フレーズでよかったですね~!

 

キティーが登場する前の冒頭時点で

アンネ博物館の隣に、難民キャンプが

複数あるのが象徴的でした。

 

ナチスの親衛隊がアニメーション的に

おどろおどろしく表現されており

(ブレンダンに出てきたバイキングみたい!)

シェパードまで地獄の番犬っぽいのは

何事……からの地獄行き表現はお見事~。

 

クライマックスでのキティーの「演説」によって

あそこにいた難民は助かることについては

そもそもこの取引は成立しなさそうという

ファンタジー色が濃厚であるとはいえ。

 

スリとして登場した現代ペーターくんは

これからも「助ける」ために活動し続けるだろうし、

制作国として加わっているイスラエル原因での

難民はあの瞬間からも増え続けているので。

 

あくまでもあの時点での解決であって

この先も続く「未来」は

私たちに託されているのですよね。

こういうお話が大好物なのである~。

 

そもそもキティーが実現化するきっかけは?など

ちょいちょいファンタジーに没入させるのには

フックが弱いなあ……と思ってしまったのですが

文字が人となり、また文字となるアニメーション表現や

ミラクルスケート靴などの活躍が楽しかったです。

 

史実だから仕方ないとはいえ

隠れ家に連れて行けず猫を置いていったら

後から加わった一家が猫連れなの

やるせね~!!絶対に連れてかないとだな。