『新クロサギ 完結編』

 

原案・夏原武、黒丸の作品、全4巻。

 

タイトルを変え、長く続いてきた

『クロサギ』の最終章となります~。

 

以下、感想です。

 

 

 

銀行家の宝条を追いつめるべく

親爺さんと距離を取ったクロサギの

最後の戦いが始まる!という

説明で合ってるのかな~。

 

最終章ということで、それまでも散々

描写されてきた弱者を食い物にする権力者たちの

《なかのよさ》に長尺を割かれますが

時代劇の時代から、ごちそうと現金が基本すぎる……

 

当時は民主党が下野し、自民党が

返り咲いたという時期でもあり

夏原さんの解説も切れ切れである。

答え合わせを引き受けるのは私たちでもある。

 

オールスターキャストではあるんですが、

最終巻にて美味しいところを持っていく

あの男こと白石さんの登場は笑ってしまう。

モテる男は余裕がありますわ~。

 

親爺さんの語り草からして

あれを愛情と表現していいのか知らんが

己の後継となる若者に向けている巨大感情が

お好みの層は多かろう~と思ったのでした。

 

一方私は、黒崎くんが氷柱ちゃんにあてた

手紙が大好きでして。彼らの望みが

叶う日が来るよう、現実世界に生きる私たちが

よりよい社会を目指さねばならないのだな……

と思える「フィクション」がいい作品なのです。