『おとなになっても』

 

志村貴子の作品、全10巻。

 

人生とはままならないものである感が

相変わらず見事な作家さんである~。

ドラマ化を知って読み始めましたが

そっちは見ないだろうな←

 

以下、感想です。

 

 

 

意気投合してキスした相手が

既婚者であった!から始まる

女性同士の不倫ものです。

 

W主人公といってもよい作品で

当初は読者にとっても魔性()な綾乃さんが

ヘテロに「収まってきた」タイプの女性、

とわかってからは読みやすくなりました~。

 

己のセクシャリティは早めに把握したほうが

まわりに迷惑かけないよな……

『ややこしい蜜柑たち』試し読みしても

思ったことですけれど!(あれは男の子不憫すぎ)

 

既婚者ということで「家族」の多い

綾乃さんサイドのお話は込み入っておりまして

さらに先生という職業柄、教え子である

ティーンの女の子たちのお話もブレンドされて

うーん、大変だねえ!!と読み進めるのでした。

 

思春期の勘違い(この表現もどうだろう?)なのか

思春期でも本気なのかの境界線って

はっきりしている個体のほうが正直

少ないんじゃないでしょうか??という疑問を

自称・ヘテロの皆さんに持っている……

 

朱里さんのビアン友人の自主映画撮影であったり、

綾乃さんの生徒さんの小説の公募であったり、

創作を巻き込む動きが並行して

起こるのはちょっと不思議でした。

 

綾乃さんの義理のお母さんにも

救いがあってよかったかな……

途中明らかに怖い動きをしてたのですけど。