『絶対服従 5つの恋にとらわれる』

 

竹内未来傑作集。

 

未来さんの得意な・好きな要素が

堪能できる短編集なのでした~。

 

以下、感想です。

 

 

 

・『誰が眠り姫を起こしたの?』

いつでもどこでも眠くなってしまうことに

困っている主人公が、恋心の告白を

きっかけに変わろう!とするお話に

親友がしたてているのが好きなのだ~。

 

眠りが現実逃避の一種、というのは

未来さんの体験によるものだそうで

心当たりがなくもない(どっちだ??)なので

がんばろ~と思ったのです!

 

 

・『タカハシDASH!』

何をやっても花のある妹と

比較され続けた主人公が

上京するも、妹が芸能人となり

追いかけてくる……というお話。

 

身近な比較対象との距離は

悩ましいものですけれど

主人公が妹もみとめ吹っ切る展開となり

読後感がさわやかなのです。

 

 

・『絶対服従』

表題作はホラーなのですが

要となる人物がわりと「まっとうに」

仇討ちをしているともとれるので

オチはあまり怖くないのでした。

 

自分が支配しているつもりの男、

に逆襲する展開は女性向けでは

歓迎される内容ですよね。

 

 

・『DRAGON BEAT』

「風水師」の主人公が

体をはってがんばるお話で

未来さんお得意の陰陽師ものです~。

 

キャラの関係性に

後の長編の萌芽があります……

チコちゃん大好きである!!

 

 

・『ONE TAKE』

スタントマンの主人公と

売れっ子俳優のラブロマンスも

織り込まれているのですが。

 

《なりたい自分になる女の子》という軸が

作者の中で一本化されているんだな~と

短編集のオチとしても見事な一編なのでした。

オリジナル作品また読みたいですね。