竹内未来傑作集。
未来さんの得意な・好きな要素が
堪能できる短編集なのでした~。
以下、感想です。
・『誰が眠り姫を起こしたの?』
いつでもどこでも眠くなってしまうことに
困っている主人公が、恋心の告白を
きっかけに変わろう!とするお話に
親友がしたてているのが好きなのだ~。
眠りが現実逃避の一種、というのは
未来さんの体験によるものだそうで
心当たりがなくもない(どっちだ??)なので
がんばろ~と思ったのです!
・『タカハシDASH!』
何をやっても花のある妹と
比較され続けた主人公が
上京するも、妹が芸能人となり
追いかけてくる……というお話。
身近な比較対象との距離は
悩ましいものですけれど
主人公が妹もみとめ吹っ切る展開となり
読後感がさわやかなのです。
・『絶対服従』
表題作はホラーなのですが
要となる人物がわりと「まっとうに」
仇討ちをしているともとれるので
オチはあまり怖くないのでした。
自分が支配しているつもりの男、
に逆襲する展開は女性向けでは
歓迎される内容ですよね。
・『DRAGON BEAT』
「風水師」の主人公が
体をはってがんばるお話で
未来さんお得意の陰陽師ものです~。
キャラの関係性に
後の長編の萌芽があります……
チコちゃん大好きである!!
・『ONE TAKE』
スタントマンの主人公と
売れっ子俳優のラブロマンスも
織り込まれているのですが。
《なりたい自分になる女の子》という軸が
作者の中で一本化されているんだな~と
短編集のオチとしても見事な一編なのでした。
オリジナル作品また読みたいですね。