岡田索雲の作品、全3巻。
作者さん、つげ義春お好き
なんだろうなあ……と
思っていたのですが、
まんまのキャラが登場してくる(!)
以下、感想です。
不思議な力を持つメイコちゃんが
昭和の大阪を舞台にヤクザな皆さんと
「遊ぶ」という、短編ならオチが怖いのみで
終わりそうなホラーなのですが。
メイコちゃんに変化が現れるだけでなく
出会った人々・共に街を出ていく人々にも
ちょっと救われる時間があってよかったなあ……
アスマくんのことは心残りですが。
途中ちょっと危なかったヤクザの兄さんも
旅の道連れになってくれてよかった。
彼らはどこへ向かうのだろう。
「おかま」と呼ばれる殺し屋お姉さんとの出会いから
雌雄同体のカタツムリにお話つながるの上手い……
あたりでやっと、おや?アスマくんは??と
思い始めるのですが、学校の描写がしんどかったです。
(でもランドセルからして、保護者は味方でいてくれるのか?)
ひとりでいる子をほっとけなかったり
知らないことをフォローしたりする
あの気遣いのかたまりがどこからやってきたか、
チヨちゃん共々「想像力のある」子でしたね。
個人的に、メイコちゃんを「襲おう」とした
(直接表現はないが状況的にそう)「成人男性」が
標本ごっこで殺されるのはすごくよかったですし、
トイレに侵入してくる「加害者」は
とっくにたくさんいるんだよねえ、という風刺も効いてますね。