『狼陛下の花嫁』第14巻〜19巻

 

第二部も無事完結です!

 

主人公が正式な妃となった関係で

関わる人物も変わっていきますが、

ちゃんと「夫婦」になった上での

最終回が待っているのでお幸せに~!!

としか言えないのだ(爆)

 

以下、感想です。

 

 

 

バイト妃から本当のお妃になった

我らが夕鈴が、狼陛下の花嫁として

駆け上がっていく第二部なのである~。

 

政務室に顔を出すことは少なくなりましたが

(そして出番が減る若手官僚たち!)

昔の後宮を知る先達、外国の姫君、などなど

女性の政治にはがっつり携わっていて

それが「力」になっているのもよい。

 

しかるべき時・人があるならば

王は自分でなくともよい、と語っていた

陛下の過去話は、幼い彼の望みが

一時だけでも叶ったように見えた、

という残酷さが光っておりまして。

 

これを1巻内にまとめてくれる

まとさんの作劇が好きである~。

まわりの望みもわかるんですが

「父さん」の台詞が重すぎる……

 

そして妃である自分は、父・友を失ったと

考えているあなたの飢えの代替にはなれない、

しかるべき相手と対話してその「空腹」を

解消してほしい、と主張する夕鈴が大好きだよ――!!

 

勝手に他人を代替物にしたり、

それに気づいた上で甘んじてしまう、

めんどくさい人たちが、私は

フィクションでも大嫌いなので!

 

私の分は誰にも譲らない、

あなたが王でなくともついていく、と語る

夕鈴は本当に「奥方」なんですね~からの

記憶喪失事件!なのですよ!!

 

王宮の関係者に会うくだりは

彼女が獲得してきたものに

あらためて気づかされますし

(方淵の反応が!好きである!!)。

 

下町に戻って、目が覚めてから

陛下を前に泣きだすくだりは

強く「在ろう」としている女の子が

弱さをさらけだすことができる相手に

巡り合えたという愛の表現がお見事~。

 

そして小さな命への気づきから

みんな幸福となり、正妃冊立の儀が

描かれる最終回は壮大なエピローグ

という感があります。めでたしめでたし。

 

☆☆☆

 

方淵と紅珠がお似合いなのでは?と

第一部でなっていたのですが

第二部でも順調(?)に絡みがあり

紅珠視点でのエピソードもあり……

 

先生!そういうことでいいんですよね!?

と、外野も騒ぎだす具合なのでした。

カラーイラストでも配置が隣になってますし。

(兄はなぜか不在であるし!)

 

家同士の関係は良くない、という大陸ものでは

波乱万丈必須となる設定がすでにありますが

あんまりド・シリアスにならずに

上手くいったら楽しそうですわ!