『狼陛下の花嫁』第1巻〜13巻

 

可歌まとの作品。

第一部の締めがかなり良いので

一度区切るのです。

 

私は基本的に少女マンガだろうと

魅力的な「女の子」優先に読んでいるので

作中キャラ曰く《不屈のド根性だけが取り柄の小娘》

夕鈴ちゃんはかなり好みのヒロインなのであった!!

 

以下、感想です。

 

 

 

「冷酷非情の狼陛下」というイメージ戦略で

一度乱れてしまった国を立て直そうとしている王様と、

縁談除けとして雇われた「アルバイト妃」である

庶民の主人公との、契約から始まる恋愛ものです。

 

読切、読切再登場、短期集中連載、

長期連載、と順当に物語が広がっていきますが

初登場時に披露されるキャラの魅力が

損なわれないままなのが嬉しいですね~。

 

絵柄がデフォルメ強めであり、この物語は

ファンタジー中国舞台の少女マンガです!という

主張が明確なので、大陸後宮あるあるの

えぐい成分はかなり薄め。宦官はいないよ!

 

とはいえまとさんは重い要素もさらっと

組み込める作家さんなので、

父王の一途な愛は身分の低い母には檻であった、と

語られたりもするんですよね〜。あの環境だったら

元の恋人がいたとしてもおかしくないもんな……

 

そこまでする必要はない、役割をこなすだけで良い、と

たびたび指導役に注意を受けるのですが

我らが主人公は「お人形さん」ではないので

体当たりな行動で失敗を重ねつつも

「味方」を増やして、偽りではない妃の座まで

たどりつく、という終盤の盛り上げは圧巻です。

 

基本的にメインの女性陣はヒロインの味方になる、

という傾向もよかったな〜。

常付きの侍女の嫌がらせとかいらんし、

恋のライバル?紅珠ちゃんも親友ポジションに落ち着くし

(妄想ましましの恋愛物語作家になったのは笑う)、

わかりにくいが助けてくれる叔母、もいいスパイスでした。

 

☆☆☆

 

男性キャラだと方淵さんが圧倒的に好きです!という

おまえの好みゆらがねえな具合である。

(ドラマCDの声優さんが岡本さんでよかった!!)

 

私は全方位に自己主張してくる

まっすぐな黒髪キャラがツボなので……

物語構造がここまで明確でなきゃ

夕鈴相手の当て馬として担当してたな←

 

敵対一族のお嬢さんとはいえ、紅珠ちゃんとの

カプは意外に合うのでは!?と初対面の場面で

思い始めました~。そしてこちらの

妄想がじゃんじゃん深まっていく

第二部でのやりとりである……