『天穹は遥か -景月伝-』

 

倉田三ノ路の作品、全6巻。

 

駆け足気味なところもありますが

後宮から逃され、性別を偽って成長した公女が

外国からやってきた妃が国を乱している状態を憂い

反乱を起こし「良き王」となる大陸物語としては

きっちりまとまっていたな〜。

 

以下、感想です。

 

 

 

主人公がわりと直前まで

自分の出生の秘密を知らないこともあり

わりと甘ちゃん状態でお話が進んでしまい

途中に犠牲になった女の子の存在なども気になりましたが、

《国を乱す悪女》の描き方なども鮮やかで

主人公が性別を偽ったままでも先は大丈夫であろうという

ハッピーエンドなのでした〜。タイトルの見せ方が鮮やか。

 

キャラを深掘りするのは1エピソードで

十分なんですよね……不義の子であった

太子くんに救いがあってよかった〜!!

 

主人公、いつのまに恋心を抱いていたんだろう?あたりは

気になってしまったのですけれど

長い時間をおいて国家を安寧に導きつつある中で

「護衛」として側にいてほしい、のその先については

事情を知っている誰かがお妃となり、お世継ぎを

こっそり産み落とすなども含め(大陸後宮ならできる!)

想像の余地があるのも楽しいですね。

 

アサシンクリードのコミカライズも

読んだのですが、中国をモチーフとしたお話を

きちんとまとめられる作家さんなので

薬屋のコミカライズの再構築も

おもしろいんだな〜と思ったのでした。