実写版『ライオン・キング』

 

公開終了ぎりぎりに鑑賞してきました。

 

ディズニー作品の公開が続々あるので

全く追いついていないですね。

Frozonもマレフィセントも一作目はお気に入りですが

続くとなるとどうかな……と様子見中です。

 

オリジナルのアニメ版、劇団四季版を

1回ずつ見たのですが

細かい場面は覚えていないので

そのあたりの話は不正確です。

 

以下、ネタバレです。

 

 

 

褒めるところから。

音楽は全く何の問題もない傑作ですね!

同じ音楽家担当のディズニー作品なら

『ターザン』や『モアナ』のほうが好きなんだけど←

 

「サークル・オブ・ライフ」の音楽と

王国の景色が美しく描かれる場面が大好き。

生き物の場面が魅力的に描かれているので

そこに名曲をかぶせるだけでいいのだな、と満足しました。

 

役者さんも合っていてよかったな~。

ティモンってエーミールできる役者さんが

やるものなのだよな、と「ひとりぼっちの晩餐会」を

歌い始めた時に痛感いたしました。あとセバスチャンもである。

 

ムサファさんのお声は聞いてすぐにわかったのですが

続投のようでありましたが。さすがじゃー。

……あのお父様の貫禄のおかげで

息子のへたれ感が上がっているのは

どうなんだろうとは思いつつ。

 

シナリオが大筋を損なわず

ちょっとずつ変更されているのは好印象でした。

ハイエナがトリオではなく、ちゃんと群れを作っていたり

スカーがせまるのはあくまでもムサファの正妻であったり。

(『ハムレット』感が増している!とは思ったけど)

ナラさんが主人公になるのではという心配が

取り越し苦労でよかったですよ←

 

以下、気になったところ。

ということでしばし空けます~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元々私は実写寄りの動物たちを

アニメーションのごとく動物たちの言葉なのに

「口を動かす」ことには否定派なのですが。

(人間語をしゃべれるならばよい、イアーゴとかさ)

(なので戦犯の『ベイブ』は一生許さん!)

 

ここまでリアルに寄せて作れるなら

もう口も動かさなくていいのでは……???と

首をかしげるなど。役者の演技で

彼らの感情の動きを把握することには

かわりないのでありますし。

 

ザズーやティモン、プンバァが顕著で

顔の表情が擬人化されることは全くないのに

役者の演技でとてもコミカルに見えるという

魔法がかかっておりましたし。

だからもう口は動かさなくて(以下略

 

あと見た目をリアルに寄せた関係で

メスライオンたちが全く見分けがつかないという

事態に陥ってしまったのは残念でした。

王妃様とナラさんくらいは特徴づけてもよかったのでは?

 

そしてシンバというキャラクターの弱さは

媒体をどれだけ変えていこうと共通なのが

もはや笑うしかないという感じです。

子どもの頃のほうが歌がうまかった気が…する……が

全てにおいて共通しているってすごいことだよ!!

 

何よりもまずいのがハイエナの描き方の古さ!!

 

いつの時代かわからない=今の自分と同時代であると

脳内で勝手に認識されてしまうため

時代ものであれば「この時代はこういう偏見があった」で

何とかごまかせるかもしれない要素を(ごまかせてないこともある)

出してしまうのは、ものすごい悪手なんだな……と。

 

ハイエナの顔って……あんなにかわいくない

作りだったっけ???

 

悪役デフォルメがかかっていて残念でしたし

ライオンと敵対しているグループ、ぐらいの描写に

替えられなかったのはものすごくもったいない。

もしアップデートを考えて大きく変えるならこの要素だったのに

大きく変えない、そのままで行く、という決定が

さらに後退している印象になってしまっているのです。

 

演技で悪役感出せばいいんだよー。

スカーなんてデザインはみすぼらしさが増していて

初見はちょっと気の毒に思える感じだったのに

演技でちゃんと嫉妬や憎悪が見えていたから

問題なかったのですし。

 

あと映像が実写寄りになった関係で

スカーの最後がすげえ気の毒に……

因果応報ではあるのですがね。

ハイエナのデザインをもうちょい調整していれば

よかったと思うのですけれど……