『終末のラフター』

 

田辺イエロウの作品、全1巻。

 

電子化がされないのは

何か事情があるんだろうなあと思いつつ

(うぇぶりで時たま無料で読める企画があります)

絶版されているならせめて、と願うお話です。

 

※25.02.19追記、ついに電子書籍版出ました!!※

 

以下、感想です。

 

 

 

悪魔を倒す仕事を請け負いながらも

自らは悪魔であると語る青年と

彼の連れている幼い少女を軸に、

悪魔が跋扈する終末世界で

人々は何を思い行動するのかを描いた中編。

 

物語空間を支配する緊張感の中で

悪魔がいる世界が当たり前となった

幼い子どもたちが、いつか希望になるのでは?

という予感も残してくれるのは

この作者ならではの舵取りではありますね~。

 

青年が生きているうちにすべての悪魔を

倒すことなど可能なのだろうか?

そしてその先に見える世界は?といった

読者の興味を引くところで物語は終わってしまいますが

「いつか」が待たれるのは幸福な作品とも言えるでしょう。