渡瀬悠宇の作品。第一部で
切ってしまいます~。
『悪役令嬢転生おじさん』見ていたら
名前が出てきてタイムリーだった!
白虎新刊発売記念のキャンペーンがあり
読み返しているところだったが。
以下、感想です。
中学三年、絶賛受験生である主人公・美朱と
その親友の唯ちゃんは、図書館で古書
「四神天地書」を読み進めたことをきっかけに
本の中の世界のまぎれこんでしまう。
その時はすぐに現代に戻ってきたものの
母と大ゲンカして図書館を訪れた美朱は
本格的に物語の主人公=朱雀の巫女となり
世界を救う冒険が始まるのだった!!
――という典型的な異世界転移ものの
名作・少女マンガなのであります。
発表が90年代かつ、度胸持ちの大食い娘ながら
美朱はあくまで等身大の女の子!ということで
今見ると恋愛モード優先であったりと
青龍の巫女に選ばれた唯ちゃんが
気の毒に思えてくる描写が散見されますが。
その彼女が最終決戦のラスボスに指摘される
《巫女となった二人とも、自分の世界から
「逃げて」きた》件について否定することなく
冒険の中で気づいたこと・得たもの、そして
現実世界での「これから」のお話を返すのが
かっこいいのです。悪役事情も最終回開示なら許す……
美朱と唯ちゃんは恋のライバルとなりますが
二回目にまぎれこんだ本の世界で辛い目に遭った
唯ちゃんが執着しているのは幼い頃から
ずっと一緒に成長してきた美朱であり、彼女を
自分から引き離してしまう鬼宿に嫉妬していたのだ、
という答えにたどりつけてよかったね~。
(アラタのほうは擁護しがたいのだが……)
当時の流行・掲載誌の様相も反映し
やたらとすれ違う主人公カップル、
服を脱がされる系統のピンチが多すぎる、あたりは
「古い」と感じてしまうのですが
渡瀬さんが「少女」のヌードとして描いているのは
ありがたかったな~。アニメだと成人裸体ぽかった←
絵は原作のほうが好きだったのですが
現代世界側で書物の謎を追い
主人公をサポートする兄たちの出番が増えた結果
《白虎の巫女の物語》の盛り上がり、
原作とは違う最後の願いからの奇跡、
あたりの良さがあるので、アニメ見返したいな!
巫女が仲間として集めなければならない
特殊能力者・七星士の皆さんの魅力バランスなど
敵味方でくっきり違ってしまっているのは
もったいなかったのですが、その辺りは
玄武・白虎ではパワーアップしていると思います。
ちなみに私は亢宿担当しておりました、
笛吹童子に弱いんだ!今読み返しますと
渡瀬作品男子としては圧倒的に「紳士」()
であった、柳宿もかなり好きですね~。
真っ先に駆けつけてくれたのは泣いたぜ。