『ふしぎ遊戯』第1巻~13巻

 

渡瀬悠宇の作品。第一部で

切ってしまいます~。

 

『悪役令嬢転生おじさん』見ていたら

名前が出てきてタイムリーだった!

白虎新刊発売記念のキャンペーンがあり

読み返しているところだったが。

 

以下、感想です。

 

 

 

中学三年、絶賛受験生である主人公・美朱と

その親友の唯ちゃんは、図書館で古書

「四神天地書」を読み進めたことをきっかけに

本の中の世界のまぎれこんでしまう。

 

その時はすぐに現代に戻ってきたものの

母と大ゲンカして図書館を訪れた美朱は

本格的に物語の主人公=朱雀の巫女となり

世界を救う冒険が始まるのだった!!

――という典型的な異世界転移ものの

名作・少女マンガなのであります。

 

発表が90年代かつ、度胸持ちの大食い娘ながら

美朱はあくまで等身大の女の子!ということで

今見ると恋愛モード優先であったりと

青龍の巫女に選ばれた唯ちゃんが

気の毒に思えてくる描写が散見されますが。

 

その彼女が最終決戦のラスボスに指摘される

《巫女となった二人とも、自分の世界から

「逃げて」きた》件について否定することなく

冒険の中で気づいたこと・得たもの、そして

現実世界での「これから」のお話を返すのが

かっこいいのです。悪役事情も最終回開示なら許す……

 

美朱と唯ちゃんは恋のライバルとなりますが

二回目にまぎれこんだ本の世界で辛い目に遭った

唯ちゃんが執着しているのは幼い頃から

ずっと一緒に成長してきた美朱であり、彼女を

自分から引き離してしまう鬼宿に嫉妬していたのだ、

という答えにたどりつけてよかったね~。

(アラタのほうは擁護しがたいのだが……)

 

当時の流行・掲載誌の様相も反映し

やたらとすれ違う主人公カップル、

服を脱がされる系統のピンチが多すぎる、あたりは

「古い」と感じてしまうのですが

渡瀬さんが「少女」のヌードとして描いているのは

ありがたかったな~。アニメだと成人裸体ぽかった←

 

絵は原作のほうが好きだったのですが

現代世界側で書物の謎を追い

主人公をサポートする兄たちの出番が増えた結果

《白虎の巫女の物語》の盛り上がり、

原作とは違う最後の願いからの奇跡、

あたりの良さがあるので、アニメ見返したいな!

 

巫女が仲間として集めなければならない

特殊能力者・七星士の皆さんの魅力バランスなど

敵味方でくっきり違ってしまっているのは

もったいなかったのですが、その辺りは

玄武・白虎ではパワーアップしていると思います。

 

ちなみに私は亢宿担当しておりました、

笛吹童子に弱いんだ!今読み返しますと

渡瀬作品男子としては圧倒的に「紳士」()

であった、柳宿もかなり好きですね~。

真っ先に駆けつけてくれたのは泣いたぜ。