新書籍版『エリスの聖杯』第3巻

 

年越ししてしまいましたが

本編の最終巻となります!

 

終盤の展開は何回読んでも

泣いてしまうんだよなあ……

 

以下、感想です。

 

 

 

真相が判明したことで

スカーレットの復讐実力行使が

開始されるのですが

一番最初は父親なの、そうだよね〜。

 

ランドルフさんの抱え込んでいるものを

コニー嬢が軽くしてくれるのでは?と

思わせる葬儀のやりとりからの

諜報員と判明したキンバリーとの

大立ち回りなのである。

 

悪役として上手く逃げ回っていた

デボラが追いつめられたことで

ルチアとレティが危ない目に遭うのは

しんどい展開なのですが、

悲惨な過去を「通過」しているルチア嬢は

王子さまの懐刀になれるぐらいたくましいのだった!

 

怪しい埠頭に主人公たちが乗り込んだところで

銃撃戦となり、落ち着いてから

ラブシーンが展開されるのは

にまにましながら読むところですね。

月が輝いているんだあ……!!

 

しかしメインキャラたちが敵を追いつめていると

いうところで、敵方も大きく動くことになり

コニー嬢の「自白」から公開処刑までの

展開が早い早すぎる、閣下かわいそう←

 

物語に登場してきた人物たちがみな

コニーを救うために、一方で敵方は

長年の計画を完遂するために動くのですが

ここでセシリア王太子妃の過去が明らかになるの

鮮やかですよね……!!

 

コニー嬢&スカーレットは最強の

バディ・コンビとして好きではありますが

(閣下入れてのトライアングルも美味しい)

個人として一番好きなのは

セシリア王太子妃のようなタイプでして!!

 

心の中に薄暗いものをずっと抱えていて、

でも光の女の子を知っているからこそ

そのふるまいを模倣することもできる、

最後にはちゃんと「選択」する意志も力も

持ち合わせている女性なんですよ〜。

悪であることを引き受けるタイプは好きなのだ。

 

コニーの公開処刑の場は

まるでオセロで完全勝利するごとく

あっという間にコマがそろっていくので

アニメで味わいたいのですよね!!

 

乗り込んできた元大国の

幽閉されている王女(王位継承権有り)の

部下と自称していた女性が

まさかのご本人で、君主宣誓するの

かっこよすぎる——!!

本国の戴冠式もさぞ壮観であろう。

 

コニーの冤罪が判明したところで

めでたしめでたしとはならず、

危うく大怪我をするところで

助けてくれるのは閣下ではなく

スカーレットなの美味しすぎる……

 

そして満足して成仏したかと思いきや

何度でも助けにきてくれて

「一生」そばにいてくれるという

最強幽霊さんなのである、結婚してるようなもんだ←

 

スカーレットが成仏したのであろう場面の

直後で、物語が本当に始まった瞬間が

改めて語られるのは、涙なしには読めないのだ。

 

今回書き下ろされた短編では、やはり

コニー嬢とスカーレットとをセットで

婚約したような状態と自覚してしまった

閣下とスカーレットのちょっとした争い

(間に挟まれるコニー)が描かれるのでした。

 

閣下も幽霊見えるようになったら

ますます大変になるであろうな……

三人で結婚するのだとあきらめてくれい!!