『私と夫と夫の彼氏』

 

綾野綾乃の作品、既刊12巻。

 

タイトル通りの三者関係を

なんとかしていこうとする序盤よりは

関係者が増えていく最近の展開のほうが

好きではあるかな〜。

 

単行本収録以降の話もWeb版で読んでいますが

しばらく寝かされていた実家問題は

どうなるのやら……

 

以下、感想です。

 

 

 

性愛と恋愛が直結しているタイプの異性愛者、

結婚後に性的指向を自覚してしまったタイプの同性愛者、

子ども時代から自由にしていたタイプの複数愛者、

という三者の「家族」関係を模索するお話です。

 

現状には納得できないが

相手を大切にしたい気持ちがあり

三者(だけにとどまりませんが)関係の

今後を構築するべく、対話とすりあわせを

ずっと続けており、まだまだ「解決」はしないのだろうな~。

 

ちょいちょいそれは「誠実さ」なんだろうか?と

読者に疑問を抱かせる展開が挟まれますが

作中キャラも問答しているので

そういう作劇がストレスにならない読み手向けですね。

 

私としては、三十代から見た二十代は「子ども」ですし

教職についている人間がいることもあり

これは対等な「恋愛」関係になるのかという件には

あまりツッコまれないのが気になっている……

 

全員性愛者なのは、ややこしくしないためでもありますが

複数愛者の若者が積極的に「手を出す」ことに

読者が抵抗感をなくす狙いもあるのかな?

 

個人的には、我が国の婚姻制度を疑問視している

独身者義者(という解釈でいいのか?)のキャラが

「偏見がない」「理解がある」と公言できてしまう人で

うおう、苦手なタイプだ……アライを率先して名乗りそうだ、と

こちらも特大の偏見を向けながら読んでしまっています。

売れっ子マンガ家さんなので、思考の大衆化は致し方ないかもですけど。

 

第一話にて主人公が夫に恋愛しつづけている

タイプの女性!と開示されており

初手から「わからん」タイプの人だ!!という

構えでこちらも読んでいるので

最新展開まで進んでも「共感」はしていないかな。

 

大地さんがちと気の毒ポジションにおり

報われてほしいな~と肩入れしてしまうのは

「当て馬」担当歴が多いからかもしれんです()