TONOの作品、全8巻。
(新装版であれば全6巻)
ネムキを買っている時期(十代かな?)
好きで読んではいたものの
手元に置いておくのはしんどい……
と思っていた作品です。
作者さん周りが何やら騒がしいので
全巻電子で買ってしまいました。
以下、感想です。
人を喰う人外と、それに飼われる人間との
百年の時間を主題として
人と交わるものたちの物語を温かく描く……
は嘘ではないのですが。
かわいらしい絵柄にだまされてはいけない
どシリアス作品を紡ぐ作家さんにつき。
直接描写は回避されるものの
暴力表現もきちんと描かれますし
死体はけっこう……流血や腐敗が
はっきり描かれている印象です。
おそらく元クマのおばけ・シャルボンヌが
去る話を乗り越えられるかどうかが
この作品を読み続けられるかの試金石と思われます。
自分はいつも泣いちゃう……
「もういい」と語るクマさんを
引き留める術は私たちには無いのだ……
最後はやっぱり夫婦になっちゃうのかあ、とは思いつつも
ニッケルがかなえられなかった夢を
大好きなラーがかなえてくれるなら
ニッケルは幸せなんだろうね……と納得するのです。
自分が大好きな相手にだったら
自分が喰われてもいいのだよね。
そうしないと生きていけないのなら。
でも喰われちゃったら、大好きな相手と
一緒に生きていくことはできないんだなあ……