「高畑勲展」日本のアニメーションに遺したもの

 

2019年7月2日(火)~10/6(日)

東京国立近代美術館で開催。

公式サイトはこちら

 

大好きな勲さんの展示会ということで

告知された時から本当に楽しみにしていました!

展示もグッズもかなり充実していて

欲を言えばあと1回は行きたいところ。

 

同時期に行ってきた手塚さんの展覧会と

比較して考えますと

高畑作品は、始まりの東映動画が発展させてきた

日本の「アニメーション」そのものなんだなあと

改めて感じました。

 

虫プロが嚆矢となった、今日多数派をしめる

「アニメ」もあれはあれで好きなのですけどね。

それは手塚さんの記事で書きます。

 

近藤さん、勲さんの展覧会は

ちゃんとこの目で見られましたので

あとは生きているうちに

大塚さんを見たいなあ……

森さんも小田部さんもだけど!

 

グッズは元のイラストをそのまま生かした

or おしゃれにデザインした品々が多く

数年前の私ならおそらく

諭吉5枚は軽く消費していた……ぜ!という

充実ぶりでした。パンダとぬいぐるみはほぼ諦めました←

 

わがままを言うなら、ヒルダのペンダントは

オリジナル忠実再現デザインで欲しかったな~。

 

以下、感想です。

 

 

 

冒頭、高畑さんの年表に合わせて

世界各国の主要なアニメ作品が

ずらずら並ぶのですが

フランスアニメやソ連アニメのタイトルも

あって大歓喜!『雪の女王』素敵!!

 

 

☆第1章「出発点」

大昔のアニメーションって

なんでこんなにわくわくするんだろうなあ!!

東映動画のお仕事ぶりが見られて大満足です。

 

関係者の皆さまはつらかったとおっしゃる

『安寿と厨子王丸』のお仕事についても

昔の佐久間さん、お美しやー!!と

見ている分には楽しかったです。

 

ここでの一番の目玉は

やはり『太陽の王子 ホルスの大冒険』で

実質主人公であるヒルダのコーナーが

名目主人公ホルスよりも多くて笑いました。

 

キャラクターの関係図とか、デザイン画の変遷とか

そうそう、そういうのも見たかった!!

と、展示の前でじたばたしておりました(笑)

 

ヒルダの初期デザインは、白土作品に出てきそうだな?

あれはあれでかわいいし、魅力的だけど

完成デザインと比べると落ちますね。森さん最高!!

 

ヒルダのグッズは朝ドラヒロインの関係か

森さん絵のものが少なくて、おのれ、NHK――!!

と、スポンサーに向かって怒っておりました。

……まあ、助かったとも言えますけれど(笑)

 

 

☆第2章「日常生活のよろこび」

日本アニメーションのお仕事も

本当にすばらしく、褒めることしかしない。

 

近藤さんのお名前が出てくるのが

この頃なのでものすごくうれしい。

駿さんも絵コンテやレイアウトは

ものすごくいいもの作ってくるよなあ。

 

ハイジはもう、ものすごくかわいくてかわいくて

こんなちびっこになりたかった――!という理想そのもの。

グッズコーナーでぬいぐるみを集め出すのを、なんとか阻止。

でもでっかいのは欲しかった……欲しかった……

 

『赤毛のアン』は近藤さんの展覧会のほうが

たくさん資料見られた気もするのです。

大きくなると美人さん、という印象的な顔立ちを

デザインするのは本当にすばらしい。

 

「わからないものはそのままにする」という

勲さん、近藤さんの姿勢がものすごく好きで素敵で

好きな作品に関わるならこういう作家さんが

嬉しいんだよね――!!とわくわくするなど。

 

つくづく『耳をすませば』は完全に

近藤さんメインで見たかったですし

展覧会に寄せるコメントでも

大塚さん、勲さんはそう言っていて爆笑したのを思い出す。

 

『パンダコパンダ』は好きなアニメーションの中でも

かなり上位に入る大好きな作品なのですが

あんまり受けなかったのかー、不思議だ――。

主題歌が大好きでいつでも歌えるのです。

でも子どもの頃はなぜか「パンダコ、パンダ」で切ってたな。

 

 

☆第3章「日本文化への眼差し」

ジブリ作品の頃になると

作品の出来が鋭すぎて、あんまり繰り返しは

鑑賞できていないのです。

向き合うのにもエネルギーを使ってしまう。

 

背景美術は、ぽんぽこの時が

一番好きかもしれないです。

これ複製原画を売ってくれたら買うか迷うなあ……

と思わせる一枚絵がたくさんありました。

 

 

☆第4章「スケッチの躍動」

生き生きとしていた下絵がアニメーションになると

描き手の線の良さが消えてしまうというのは

私もずっと気になっていた部分で

描き手自らが線画も仕上げていけるマンガ作品と比べると

劣る部分なのかなあ、とも残念に感じていました。

 

作品が完成するペースからしてそうなるだろうという

予感はしていた『かぐや姫の物語』は

やはり勲さんの遺作となってしまいましたが

振り返るとそれでよかったんじゃないかな。

たけのこはヒルダの到達点だと思っている。

 

 

☆写真撮影コーナー

ハイジのジオラマと

ハイジのお部屋でした。

汽車が動くの楽しかったです。

あの……ぬいぐるみが欲しい……

 

 

☆グッズ

女性ファンが多いのわかってるな?という

「おしゃれ」なグッズが多くて

もっと買いたかったのが本音です。

 

紅茶セットの箱が

マッチ箱のようだったのがすごく好き。

なつかしい……!

 

木のブローチは

かわいいうりぼうにしたのです。

チロはもう少しかわいい絵があるしな。

 

ヒルダのグッズは結局

豆皿のみにしてしまいました。

森さん絵の複製原画欲しかったかな。